空即是色 | ナノ

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【さあ!今日は大注目の一戦です!!破竹の勢いで勝ち上がってまいりましたゴン選手が早くも登場!!】




翌日、モニターに記されていた225階の闘技場へと向かうと大勢の観客達が既に集まっていた。

【対するギド選手はここまで5戦して4勝1敗とまずまずの戦績を残しています!!】

『でもさー』
「なんだよなまえ」

私がふと、呟くとキルアがこちらを向いた。

『二人ともウイングさんに言われてなかったっけ。戦うのは2ヶ月我慢しろって』
「ああ。でも、ゴンは素直に聞くヤツじゃねーよ」
『…ま、それもそうだねー』

多分、ウイングさんもどこかでこの試合を見てため息をついているだろう。そう思うとなんだか笑えた。




【始め!!】


審判の合図と共にギドの持っていた独楽が宙に上がった。

「ボウズ…オレが初戦で良かったな。オレは非力だから、死ぬことはなかろう」
「!?」

ギドが言葉を放つと突然一本の棒に独楽を幾つか並べた。一体どんな技が出るのだと思っていると解説者が解説し始めた。

【出ました!ギド選手の舞闘独楽!10コの独楽を自在に操り敵を攻撃するという彼独特のスタイルです】

『へえー』
「(ぜってーこいつわかってないだろーな)」
『ねーキルア、今のわかった?』
「(やっぱり…)」



「行くぞ、戦闘円舞曲!!」

ギドの掛け声で独楽がバラバラに飛び散った。あらかじめ念が込められていた独楽は回る速度を速めゴンの周りを回り始めた。かと思えば、独楽がぶつかりあいゴンへと弾き飛ぶ。(なるほどねー)

「クリーンヒットォ!!」

さて、念を込められた独楽にどこまでゴンが耐えられるか。私は口のはしを吊り上げた。(念を覚えたゴンはどこまで見せてくれるかなー)






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