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あなたが海へ出て何年経っただろう。だけど、あたしはあなたの帰りを待っている。小さい頃、突然村に現れたシャンクスに助けられたあなたはあの日から海賊王になると言い張っていた。「…ふふ、」思い出すと笑いが零れた。目の前には書き途中の手紙。どこかの島に届ければもしかしたらあなたに渡るかもしれないと考えたが、なかなか書けないでいた。あたしは手紙と向き合うのをやめて気分転換に海へと向かった。夜の暗い海は月に照らされていて綺麗だった。潮の匂いがあなたを送り出したあの日を思い出させる。

「…ルフィ、早く帰ってきて。じゃないと待ちくたびれて、違う人の元に行っちゃうんだから」

冗談半分に吐き出された言葉を海へと放った。(なんて、きっとこれからもあたしはあなただけを待ち続けるんだろう)


待ちくたびれたお姫様




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