「ねえ、なまえちゃんは僕と一緒に居て楽しい？」

いつも疑問に思っていた事を思い切って聞いてみた。
「……」
すると、なまえちゃんは案の定いきなりの言葉にきょとん、とした顔で僕を見つめる。(なんて可愛いんだろう)

「うん」

そして、聞かれたから素直に答えただけだという様に迷う事なくなまえちゃんは首をカクンと縦に振った。
「でも、ほら」
「ん？」
「僕、女の子大好きでしょ？」
「うん」
「だから女の子が居たら絶対に声かけるし」
「かけてるね」
「女の子がその気なら、えっちしちゃうし」
「しちゃうね。あ、そう言えばこの前も、此処に遊びに来たら女の子と一緒に裸で寝てたもんね」
「……」
あれは驚いた！と何故かヘラヘラ笑うなまえちゃん(どんな表情でも可愛いなんてほんと反則だよね)に僕は少し言葉が詰まる。

「…嫌じゃないの？」
「なんで？」
「だって、僕たち付き合ってるんだからさ」
「…うーん」
何故そこで考え込むんだ。意味がわからないといった僕をよそになまえちゃんはまだ考える素ぶりを見せながら口を開く。

「だって、それが白澤だから？」
「……」
「白澤がそういう人だって知ってる上で、私は好きで一緒に居て付き合ってるし、嫌じゃないよ」
「……」
「…どうしたの？白澤？」

言葉を続けるうちに答えが見つかったかの様に満面の笑みを向けたなまえちゃんに、僕はふいに抱きしめた。

「…そういうなまえちゃんが、大好き」
「私も白澤が大好きだよ」



白澤の素朴な疑問



(ほんとは、女の子と仲良くしてほしくなかったりする？)
(全然！今のままで構わないよ！白澤が女の子と遊ばないなんて病気にかかったと思って心配しちゃう。なんなら私が女の子紹介してあげて無理やりにでも遊ばせるよ！)
(……ほんとに僕の事、好きなの？)