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メリーとのお別れをすませた夜、あたしは眠れずに海岸に座り、静かな海を眺めていた。(メリー、今日まで一緒に過ごした海なのに今はなんだか違うものに見えるよ)



「なまえ?」

『…ルフィ』



後ろから呼ばれた声に振り向けば、そこには眠そうな目をこするルフィがいた。ルフィはあたしの横へと座り一緒に海を眺めた。きれえだなあ。



『え?』



するとルフィは突然そう漏らした。

「メリーはこんな綺麗な海で俺達を乗せてくれてたんだよな。…それによ、メリーがいなきゃ、皆にも、なまえにも会えなかった」


ルフィがそう言い終わる頃にはあたしの瞳から既にたくさんの涙が零れていた。


「だから、感謝しねえとな」



そう言っていつものように笑ったルフィに大きく頷いた。『そうだね、』ありがとう。小さく呟いたあたしの手とルフィの手はいつの間にか繋がれていた。(メリーがいなかったら、あたしは、ルフィと手なんか繋げてなかった)





(ありがとう、メリー)





あなたと会えた奇跡




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