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獄寺隼人

「…おい、人の寝込み襲うたあ良い度胸してんな」
「起きてた人に言われたくないわ。それに私受けだから攻めるような真似しないわよ」
「サラッと変な事言ってんじゃねーよ!」

私の発言にまるで思春期の中学生のように(…あ、思春期の中学生か)獄寺は顔を真っ赤にした。

「獄寺は童貞卒業して眼鏡かけた方が良いと思う」
「意味わかんねーよ。しかもなんで眼鏡なんだよ」

獄寺は先程私がこっそりとかけた眼鏡を睨むように見つめた。

「眼鏡かけたら獄寺がより一層格好よくなるんじゃないかと思って」
「…おめえが寝込み襲うから我慢出来なくなっちまったじゃねーか」
「…童貞のくせに」




沢田綱吉

「さわだくん見ーっけ!」
「っ!…なまえちゃん…び、びっくりした…」

帰り道、俺が一人で帰っていると突然背中を押され、驚いていると同じクラスのなまえちゃんが笑ってごめんごめん、と謝った。

「どうしたの?」
「えへへー…お邪魔します」

笑ったかと思えばかしこまったようにぺこり、と頭を下げた。なんだ、と首を傾げるとふいになまえちゃんの顔が近くなった。

「!!」
「よし!…うん、似合う!」
「へ?…って何…眼鏡!?」
「うん、今皆にかけて遊んでるの」
「へ、へー…(暇なのか…?)」
「じゃあ次かけてくるね!」

なまえちゃんはそう言うと俺から眼鏡をとり笑ってありがとう!と手を振って去っていった。何とも不思議な子だが、ちょっとドキドキしてしまったのは内緒のはなし。




雲雀恭弥

「ちょっとちょっと雲雀さん。お仕事する時は眼鏡をかけた方がいいんじゃありません?」
「…何急に。気持ち悪いんだけど」
「まま、いいからいいから!眼鏡かけてみて」
「ちょっと、鬱陶しいんだけど…」

仕事中だと言うのになまえはお構い無しに僕に無理矢理眼鏡をかけ始めた。

「わー!」
「五月蝿い」
「やっぱり似合うと思った!格好良いよ」

なまえはにっこり笑ってそう言った。僕はなまえの事を鬱陶しい、五月蝿いと言うけれど、どこか惹かれているのは認めざるを得ない。現に今も笑ったなまえを僕の腕の中へと収めた。

「そんな顔してたら、眼鏡のまま襲うよ」




ディーノ

「なまえー!」
「きゃっ!」
「ひさしぶりだなー!相変わらず面白ェ顔!」

急に飛びついてきたディーノ。イタリアから日本へと久しぶりにやってきたかと思えば私の頬をつねる。

「いひゃい!ディーノ、いひゃっ」
「ははは!面白ェな!」
「っもう!久しぶりにきてくれたのは嬉しいけど頬つねらないでよ!」
「悪い悪い。お詫びに良いもん見せてやるよ」
「?」

そう言ってディーノは鞄の中を漁ると何かを取りだし顔へと手をやった。

「どうだ?似合うだろ?」
「…わー眼鏡!似合うー!」
「だろ?俺に似合わねーもんなんてねーよ!」
「なんかむかつくんだけど…まあその通りだけどさ」

どこからくるんだその自信…とはあ、とため息をつくとディーノが突然緊張したような顔つきに変わり「だから…」と言葉を発した。そして私の腕を掴むと自分の胸へと一気に引っ張った。

「きゃっ!」
「なまえも俺に似合うから、嫁に貰いたいんだけど」




六道骸

「ただいまー」
「!なまえ!やっと帰ってきたんですね!もう僕がどれだけ寂しかった事か!」
「はいはい、ごめんねー」
「ちょっとなまえ。素っ気ないですね。婚約者との折角の再会なのに」
「婚約だか蒟蒻だか知んないけどした覚えないから」

なまえは面倒臭そうに返すと僕が座るソファに座り込んだ。


「(蒟蒻…)じゃあなまえ、婚約しましょう」
「あ、お土産あげる」
「(あれ?無視?)何でしょう…楽しみです…」

心の中ではあ、とため息をなまえは少し乱暴にお土産だと思われる品を投げた。

「…ふざけてるんですか?なまえ」
「ふざけてないよ。ほら、かけてみて」
「(イタリアに行って眼鏡って…)どうですか?」

僕は渋々と眼鏡をかけてなまえを見ると初めてじゃないかと思うくらいの笑みを浮かべて笑った。

「うん、やっぱり似合う」
「…なまえ…」
「ね、骸。婚約でも何でもしてあげるから、ずっと一緒に居てね」




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