「「土方さーん、クリスマスパーティしましょ〜」」
「何でクリスマスパーティのお誘いでバズーカ向けるの?ねえ?」
今宵は12月25日。世間でも町並みでも大々的にクリスマスムード一色に染まりきった聖しこの夜。私と総悟は何が何でもクリスマスパーティを決行しようと、土方さんの部屋へと突入した。
「やだな〜。クリスマスにはクラッカーが付き物でしょ?」
「そんな物騒なクラッカーがあるか」
「クラッカーとか用意してないんで。とりあえず何か爆発させときゃそれらしいでしょ?」
「駄目に決まってんだろ。パーンって鳴らないから。ズドンだから。パーティ始まってすぐ終わっちゃうから」
「何でィ。土方さん、細かい事気にするタイプじゃないでしょ」
「クラッカーの代わりにバズーカは細かい事じゃねェだろ!!」
「あーもうわかりました。そんなに言うなら細かくないって事でいいですから、とりあえずパーティ始めましょ〜」
「流石、なまえは大人でさァ」
「(何で俺が駄々捏ねたみたいな纏め方されてんの?)つうか、パーティ始めるったって、バズーカ以外何も無ェじゃねーか」
「やだな〜」
「ちゃんと料理とか用意してるに決まってますよォ〜」
いきなり押し掛けてきた私達の手持ち無沙汰な様子を見て言い放った土方さんの言葉に、私と総悟は顔を見合わせてニタァ、と笑うと土方さんは気味が悪いという様に、眉間に皺を寄せて首を傾げた。
「?用意って、そんなモンどこに…」
「すいませーん!デリバリーサービスでーす。ご注文の品お届けにあがりましたァ〜」
「あ!来た!!」
「土方さん!受け取りに行って下せェ!!」
「ご馳走になります!!」
「てめーら何、人の財布当てにして出前取ってんだァァ!」
「はー食った食った」
「お腹いっぱいだァ〜」
「ったく、とんでもねェ量頼みやがって…」
文句垂れながらもデリバリーを受け取った土方さんに遠慮なく豪華な料理に食らいついた私と総悟は満足気に膨らんだお腹をさすって休憩する。
「…んで、飯食った後は何だ。解散か?ならさっさとこの部屋から出て行ってくれ。切実に」
「やだな〜土方さん」
「クリスマスと言えば大事なプレゼント交換がまだ残ってるじゃないですかァ〜」
「は?んな事言ってお前ら何にも……!まさか!!」
「すいませーん!飛脚便でーす。ご注文の品お届けにあがりましたァ〜」
「あ!来た!!」
「土方さん!受け取りに行って下せェ!!」
「プレゼントはてめーらで自腹切れェェ!!」
(うっしゃァ!任天堂◯イッチ当たったァァ!)
(俺は最新モデルの刀でさァ!あっ最後残った奴は土方のでさァ)
(あ〜ッ残念ですね土方さん!外れのこけしですそれ)
(…そりゃ、てめーらが選んで買ってんだから、箱の大きさで中身大体把握出来るだろ。つかこれプレゼント交換じゃねーよ。俺がお前らのサンタさん状態だろ)