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ホワイトデー小話【六ろ】


---七松---


「私からのホワイトデーだ!!」
「…小平太、から?」
「そうだ!何か問題あるのか?」
「え?あ、いやあ…(細かい事を気にしない小平太の手作りなんて、正直言って受け取る勇気はない…)」
「ほら!食え!」
「あーっえっと、その!悪いんだけど、い、今はあんまりお腹が空いてなくて…!」
「1枚くらいならいけるだろう!ほら!」
「むぐぅっ!!……あ、あれ?」
「どうだ!美味いかっ?」
「…お、美味しい……」
「なははは!良かった!実は長次と一緒に作ったんだ!」
「な…なんだ、そうだったの?それならそうと先に「ん?」…あ、いや何でもない」
「残りはまた後で食べてくれ。ところで」
「え?」
「それは本命クッキーなんだ」
「(どき!)あ…そ、そうなん、だ…?」
「だから」
「……だから?」

「食べたと言う事は、これから私達恋仲だな!」
「……え?いや、…え?何でそうなるの?(そもそも、小平太が無理矢理食べさせたんじゃないのか?)」
「なははは!まあ細かい事は気にするな!好きだぞ!」
「え、ちょ、順番おかしくない…?いや、そもそも私の人生に大きく関わる事なんですけど…!?」
「よし!それじゃあ、これからもっと仲を深めに行くぞ!いけいけどんどーん!!」
「話聞けよ!って、仲を深めにって、…え、まさか…!」




---中在家---

「…もそ」
「え?なに、どうしたの長次?」
「…これをやる」
「あ!もしかしてこの美味しそうな匂いは…!長次の手作りボーロ!?」
「(コクコク)」
「うわー!嬉しい!ありがとー!早速いただきまーす!(パク)…んー!すっごいおいひい〜!」
「…それは良かった」
「それにしても何で急に?(もぐもぐ)」
「…今日はホワイトデーだろう」
「…ああ!そっか!じゃあもしかして皆に作って配ってるの?」

「…一つだけだ」

「へ…?」
「…本命の、それだけだ」
「…!!!(ごくん)」


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