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幼稚園シリーズ・はなもも組善法寺くん


「うう…ひっく…」
「伊作くん、また転んじゃったの?」
「せんせえ…何で、僕いつも何もないところでころんだり、おっきな穴におちるの…?」
「んーと…それはね…(君は天性の不運を持ってそうだなんて口が裂けても言えない)き、きっと神様は伊作くんが強くなるために試してるんじゃないかな?」
「…強く?」
「そう。伊作くんは、今は泣いてばっかりだけど、これから痛い事、辛い事に慣れて泣かないように強くしてくれてるんだよ!」
「…僕、強くなれる?」
「なれるよ!だってもう伊作くんは、喧嘩したり留三郎くんに意地悪されたりした時は泣かないでしょ?」
「…うん」
「それって伊作くんの心が強くなってる証拠だよ。今は怪我が痛くて泣いちゃうかも知れないけど、きっとこれからは怪我しても泣かない強い子になるんだよ」
「…せんせいは、泣かない人が、すき?」
「そうだねえ。今の伊作くんも好きだけど、強くなって泣かない伊作くんの方がもっと好きかも」
「っじゃあ、僕泣かない強い子になる!」
「(きゅん!)じゃあ頑張ろうね!でもまずは転んだり穴に落ちないように気をつけてみよっか!」
「うん!」

***

「あっ伊作くん!そこは喜八郎くんが掘った穴があるから気をつけてね!」
「大丈夫だよ!せんせい、ちゃんと避けて通るか、わああ!」
「いっ伊作くーん!(なんて事!まさか穴の横に穴があるなんて!!)」


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