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幼稚園シリーズ・いちょう組の潮江文次郎くん


「文次郎ー、迎えにきたよ」
「……」

ボフッ

「何、どうしたの?いきなり抱き付いてきて」
「…べつに」
「まーた留くんと喧嘩でもしてケガしたんでしょー?あっほら、膝に絆創膏貼ってる」
「…あいつが悪いんだっ」
「どうして喧嘩したの?」
「とめさぶろーが俺の描いたねえちゃんの似顔絵が可愛くねえって、ばかにするから叩いたら、喧嘩になった」
「…文次郎、私の似顔絵描いてくれたの?」
「今日のおえかきの時間に、せんせいが皆のすきな人の絵を描いてねって言ったから、ねえちゃん描いたんだ」
「えー見せて見せて!」
「…はい」
「わあ!すっごい上手じゃん!文次郎すごーい!ありがとう!お姉ちゃん滅茶苦茶嬉しいよ!」
「ほんとうかっ?」
「うん!本当!そっか、それで留くんに怒っちゃったんだね。でも、文次郎も留くんの事叩いちゃったんでしょ?ちゃんと謝ったの?」
「…ううん」
「それはいけないよ。どんな理由にしろ、いけない事したら謝らなきゃ。お姉ちゃんも一緒に謝ってあげるから、留くんの所行こっか」
「…うん」


***

「文次郎、ちゃんと謝れて偉かったね!留くんも謝ってくれてたし、もう喧嘩しちゃ駄目だからね?」
「うん。…ねえちゃん、一緒に謝ってくれて、ありがとう」
「ううん、文次郎が素直になれない時はお姉ちゃんがいつでも助けてあげるから、困ったら全部お姉ちゃんに言うんだよ?」
「…うん!」
「よし、じゃあ帰ろっか」
「…て」
「ん?」
「手、繋いでかえる」
「(きゅん!)そうだね、おてて繋いで帰ろっか!」


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