いつの間に!?
「九能センパイ、意外と手応えなかったな」
乱馬は倒れた九能先輩を見ながら首を鳴らした。
『…何言ってんの』
「あんた一発もらってるじゃない」
「あーんなもん」
「ここ、本当に大丈夫?」
乱馬の言葉にあたしとあかねは先程九能先輩につかれた腰の怪我へ視線を向けた。そしてあかねがぴん、と軽く怪我へと触れた。
「痛くもかゆくも…」
乱馬は言葉通り平気そうな…いや、泣き出した。
『うわっ泣いちゃった』
「泣くほど痛いのやせ我慢する事ないでしょっ!さっきは一体なんに気を取られて…ん?」
『(あ。あたしが欲しい写真!)…ん?』
あかねが乱馬の手のなかにある写真に目をやった。あたしも読者時代から欲しいと思っていた写真を覗き込んだ。
「なによ、これっ!!」
『なっ…なっ…』
乱馬の手のなかにあった写真は、女の乱馬とあかねの写真、そしてあたしの写真までも紛れ込んでいた。
「なんであんたがあたしの写真…!」
『いつの間に(撮られたんだ)!?』
「ばっきゃろー!九能が持ってたんだよ!」
「あ、それ。ちょっと小遣い稼ぎに」
「おねーちゃんっ!」
『あ、あたしまでいつの間に撮ったんですか!』
「けっ全く。なまえはともかく、だーれがそんな色気のねー写真欲しがるかっつーの。せめて俺の半分くらい色気身につけてねーと嫁の貰い手が…」
『…乱馬、後ろ後ろ』
「ん?」
ばきっ!ぼきっ!べきっ!
ぴしっ…!