不意討ち
「なまえ、俺一人で十分だ」
『!』
九能先輩の攻撃を避ける中、乱馬の耳打ちにあたしは頷くと、少し離れた場所へと移動した。
「!きさま、どこへ行く!」
ドッ!!
「余所見してんじゃねー!つまり、負けたら女の事は諦めるわけだなっ!!」
あたしが移動した瞬間、あたしを見ていた九能先輩を乱馬が横から勢い良く飛び蹴りを食らわした。その時、よろけた九能先輩の懐からひらひら、と数枚の写真がこぼれ落ちた。
『あ…!あれは…(もしかして!)』
その写真は(漫画で)見覚えがある。確か、なびきさんが撮った(盗撮した)あかねと乱馬の写真だ。(あ、あたしも欲しい…!←)
「げ!!」
その写真を手に取った乱馬は写真に驚きを隠せないでいた。男と言えども、自分の裸の写真を他の男が持っているんだから最悪だろう。
その時。
「スキありっ!!」
「くっ!!」
『!乱馬!!』
写真に気を取られていた乱馬に、九能先輩は思いきり木刀を振り下ろした。