じゃじゃ馬にさせないで! | ナノ


乱馬と抱き合いました(男女逆転中)





九能先輩が叩き斬ったその木の上に、あたしと乱馬は隠れており、大きな音を立て倒れた木と共にあたし達は九能先輩の前に現れた。



「き…きさまは、おさげの女……と先程早乙女乱馬といた男!何故おさげの女と抱き合っている!!」
『へっ!?…うわっ!?い、いやっこれは誤解…』

九能先輩はあたし達を見た瞬間、血相を変えて木刀で襲い掛かってきた。と、言うのも木が倒れてしまう拍子にお互いの体を掴んだ結果、抱き合っている様に見えているのだ。(しかもお互い男女逆転しているなんて)(おかしな話だ)あたしは急いで乱馬から離れ九能先輩に誤解を解こうとするが、聞いちゃいない。

「問答無用!!」
『ぎゃっ!』

あたしは勢い良く振り下ろされた木刀を避ける。男になって唯一の得は女の時より力や速さが増す事。(嬉しいけどやっぱり男は嫌だ)すると九能先輩はすぐさま乱馬へと向き直った。

「大丈夫かっおさげの女!会いたかっ…」



ばきっ!



「寄るな!」

そして抱きつこうとしたが、乱馬の顔面パンチに見舞われた。だが、めげる事なく九能先輩は勢い良く乱馬を己の胸の中へと収めた。

「もう二度と離しはせんぞ!!」
「ぎゃーっ!」







ばしゃっ!!







「あちーっ!!」



その瞬間、あたしの背後から今度はお湯が飛んできた。振り返ると、そこにはなびきさんがいた。

「ごめんねー乱馬くん、熱かった?」
『なびきさん!…あたしのお湯もありますよね?』
「やだーなまえちゃんも変身してたの?知ってたらお湯もう一つ用意したのに(なーんてね。久々に見たのにすぐに戻しますかっての)」
『……(絶対嘘だ)』






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