じゃじゃ馬にさせないで! | ナノ


やっぱり男は嫌だ





『なっ何すんの!?(腕抜けたか!?)』
「一緒に居てくれ。あいつと2人なんかで居たら吐き気がもよおす」
『えー?女の時に告白されたから?』
「おっ思い出させるんじゃねえ!…ん?何でおめーがその事知ってんだ?」
『!(やばっ)じ、じゃあ、あたしはこれで!』
「おいっ待て!」
『痛たたた!』




「おい、きさまら何をやっている」




『!』

あたしが乱馬から逃げようとじたばた暴れていると、九能先輩がやってきてしまった。九能先輩はあたしを見るや否や、顔をしかめた。(まあ男としては初対面だからね)

「誰だ、きさま。早乙女乱馬は呼んだがきさまは呼んでおらんぞ」
『で、ですよねー…。それじゃあお邪魔なんであた…俺はそろそろ…痛っ!』
「別にいーだろ。それよりなんなんだ、九能。こんなとこに呼び出しやがって」
「先輩と呼べ、先輩と」

再びあたしはこの場を去ろうとした瞬間、また乱馬に腕を掴まれてしまう。(こいつ…まじで殴りたい)九能先輩も本題へと移ったからなのか、あたしの事などお構いなしに胸元に抱えていたもの、パンダのぬいぐるみを乱馬へと差し出した。乱馬は受け取ったものの、状況を理解しておらず、目を見開き黙ったまま九能先輩を見遣った。

「……」
「なんできさまにこれを渡さねばならんのだ」
『(それにしてもぶっさいくなぬいぐるみだ)』

乱馬は今度はわなわなと震えだした。

「なんのマネだ、これは…」
「僕が聞いているんだ!!」
『(女の方の)乱馬へのプレゼントですよねー?』
「違うっ!!きさまには聞いていない!!」

あたしが思わずニヤニヤと茶化すと九能先輩にばっさりと切られてしまう。(女の時と全然態度が違うくないか?冷たすぎやしないか?)(やっぱり男は嫌だ)






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