あたしも参戦ですか?
あたしとあかねはお湯を用意する為、保健室へと向かった。お湯を沸かし終えると、乱馬が飛んでいった方へと探しに向かった。
「はあ…はあ…」
「粗忽者」
「!」
『だーから駄目って言ったのに』
「なんだよ、あかね、なまえ」
あたし達は木の上にいる乱馬を見つけると呆れたように声を掛けた。
「ほんっとにあんたってバカね。自分からプールに飛び込むなんて」
「うるせー。ばーかばーか」
『あーひどい』
「これ」
乱馬は痛いところをつかれあたし達に悪態をつく。それを聞いたあたし達は顔を見合わせ、お湯が入っているやかんを乱馬へと見せた。
「あ!」
「捨てちゃおーかな、お湯」
「ばか!意地悪!」
「早乙女乱馬はいずこっ!!」
『!この声は…』
「九能先輩!っパス!」
「え?」
乱馬をいじめていると、少し遠くで乱馬を探す九能帯刀の声が聞こえてきた。するとあかねはやかんを乱馬に投げつけるとあたしの腕を掴み、九能帯刀の元へと向かった。
『ちょっ…あかねっ!?』
「九能先輩、勝負っ!!」
「あかねくん…」
何だか嫌な予感がすると思っていたが、見事にそれは的中した。あかねはあたしを連れて九能帯刀の元へと向かうと、突然構え始めた。多分、乱馬が男に戻るまでの時間を稼ぐのだろうと予想は出来たが、何故あたしまで連れて来られたのだろう。そんな事を考えていると、バチ、と九能帯刀と目が合った。
「…君は確か、今朝あかねくんと早乙女乱馬と一緒にいた…」
『えー…し、審判で呼ばれたみたいで…』
「なまえも戦うのよっ!」
『えー!?な、何であたしまでっ!!』
「そうか…あかねくんに限らず、きみも勝負を挑んでくるなんて…よおしっ。きみたちが勝ったら交際してあげよう。僕は力一杯負けるぞっ」
「誰が交際を申し込んどりますかっ!」
『あたしは遠慮しときますっ!』
「なまえっ来るわよっ!」
『だからあたしはっ…く、九能先輩もあかねと付き合いたいんならサシでする方が…!』
「行くぞっ!!」
『話を聞けー!』