じゃじゃ馬にさせないで! | ナノ


九能帯刀、再び





「早乙女乱馬、許さんぞ!!」



再び登場したかと思えば九能帯刀は何だか先程よりも怒りに満ち溢れていた。(馬鹿って書かれた事がそんなに嫌だったのかな?てかバケツ持ってるって事はこの人も廊下に立たされてたんだ)

「なっなっなんだよっ」
「九能先輩…」

乱馬はいきなり水が襲い掛かってきた事に酷く驚いたようで(あたしだって驚いた)(体質持つとこんなにも水が怖くなるのね…)少し興奮気味に口を開いた。九能帯刀はバケツを投げ捨て、わなわなと震えだしゆっくりと木刀に手を触れた。






「おまえとあかねくんの婚約!!僕は断じて認めんっっっっ!!」







九能帯刀の言葉にあたし達は目を見開いた。(一体どこで…そう言えば、なびきさんと同じクラスだったような…)

「「『(あの人)(お姉ちゃん)(なびきさん)か…』」」

あたしは勿論、乱馬とあかねも同じ人物を思い浮かべると思わず声をハモらせた。






「なに〜!?婚約だあ〜!?」
「やだーあかね!」
「男嫌いなんて言ってたくせに〜っ!!」


すると、九能帯刀の大声は勿論、教室にまで聞こえていたようで窓から一気に生徒達が顔を覗かせた。

「ちっ違うのよ違うのよ違うのよ!!」
「こっこれは親が勝手に思い込んでる…!」
『あー二人とも顔真っ赤〜』
「「なまえまで一緒になるな!」」



ズドッ!!



生徒達の騒ぎに夢中になっていた乱馬に九能帯刀が不意をつき、木刀を振りかざした。だが間一髪、乱馬はそれを避けると一気に廊下を走り出した。

「逃げるか、卑怯者!!」
「ここじゃまともな勝負は出来ねえっ!ついて来い!!」
「よかろう!」

乱馬の言葉に賛同した九能帯刀も乱馬の後をついていく。当然、二人の戦いが心配なあかねとあたしも二人の後を追った。







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