痴漢の正体
「どうしたの、あかね。そんなもの抱えて」
「痴漢がお風呂に入ってる!!」
『ど、どうしたんですか?(痴漢…ってまさか)』
「キャー!こっち来ないで!」
『!(ガーン…!)』
悲鳴の元へと向かうと、天道あかねが重石を持って天道なびきと天道かすみと話していた。そこに話しかけるとまだ興奮が収まっていないのか天道あかねが物凄い形相であたしを睨んだ。(本当は女なのに…!)
「素手で叩きのめせばいーじゃない」
「怖くて出来ないわよ!」
「おかしーわね。お風呂なら、今乱馬ちゃんが…」
「あの…」
すると、そこに誰かが言葉を発した。(あーそうだそうだ。確かこんなんだった)あたしは、必死に捻り出そうとしていた記憶を思い出すと、声の主へと顔を向けた。
「あ…あなた」
「誰よ」
「早乙女乱馬です…すいません…」