じゃじゃ馬にさせないで! | ナノ


聞き覚えのある悲鳴





「とりあえず、この部屋を使ってちょうだい」
『ありがとうございます…』
「夕食時にお呼びするわね」
『あ、はい』








あれからあたしは天道かすみに部屋に案内され、一人になると、ひとつ息をついた。

『やっと落ち着けた…』

ここに来てからずっと気が引き締まったままだった為、ようやく足を伸ばせた気がする。そして、改めて男になってしまった自分を見た。

『ぺったんこ…』

胸も無くなり、少しばかりではあるが筋肉の固さにため息をついた。

『…どーしたら元に戻れるんだっけ…?』

いつかは忘れたが乱馬と他の変身体質者達が元に戻れる方法を見つけ出した場面があったが…思い出せない。思い出そうとすればするほど、記憶がだんだんと薄れていく気がする。(まあ展開がわからない方が楽しいとは思うけど…)

『…そう言えば、どーやって天道家に乱馬が男だってバレたんだっけ…乱馬が天道あかねと手合わせして、それから…』

あたしが記憶を必死に捻り出し、乱馬の正体がバレた時の事を思い出そうとした瞬間。







「キャーーーーー!!!」







『!!』

大きな悲鳴が家中に響き渡った。
突然の悲鳴にあたしは寝転がっていた体を起こし、急いで悲鳴の元へと向かった。(今の悲鳴って…!)






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