じゃじゃ馬にさせないで! | ナノ


あんな変態お断りよ





『そっそんな訳ないでしょ!あんな変態お断りよ!(あれ?これあかねの台詞だ)』


突然訳のわからない言葉を小太刀に言われ、あたしは即座に否定する。

「おめー人の事言えねーだろっ!!」

自分のふいに出た言葉にそんな事を考えていると、再びリングの外から乱馬が反論の言葉を放つ。

「ちょっと!さっきから邪魔しないで下さる!?」

だが小太刀に制され、再びあたしへと体を向けた小太刀はあたしが乱馬を好きだと思い込み手に持っていたクラブで攻撃を繰り出し始めた。

「そーかそーか!だから邪魔するんだ!なんて女なんでしょ!こいつこいつこいつこいつ!」
『だからっ!違うって言ってるでしょ!』
「だったら何故邪魔するのです!」
『ほっ本人が嫌がってるんだって!』
「ふん…すぐバレるような嘘を…フープ!」

あたしの言葉に小太刀は信じようとせず、鼻で笑うとセコンドに道具の指示を出した。

「乱馬様を好きな不届きな女は…」

小太刀はセコンドから投げられたフープを受け取るとゆっくりと構えた。

「この黒バラの小太刀が…成敗致します!!」



シュッ!



そして勢いよく回し投げた。
だがあたしは小太刀にぶつけた際に気絶した良牙くんを持ち素早くそれを避ける。



スパッ!

『な、何よこれ!?』
「か、カミソリ…!」

その時、フープが当たったコーナーポストが切れた。どうやら、投げられたフープにはカミソリが付けられているようだ。(こ、こんなのに当たれば怪我じゃ済まないんじゃ…!)あたしは切れたコーナーポストを見ると血の気を引かせた。

「なまえっ!!」


ヒュッ!


その時、あかねから呼ばれ顔を向けると二本のクラブを投げられた。あたしはそれを両手で受け取ると小太刀を見て鼻で笑った。

『よくもまあ次々と卑劣な技を…。あたし、本気で怒ったんだから』
「おおっ凄い!」
「こん棒をヌンチャクのように!」

そしてクラブを素早く動かせると客席から歓声が沸いた。



「…ふっ片腹痛い!」

だが小太刀は鼻で笑い返すとあたし同様にクラブを両手に持ち、腕をゆっくりと上げた。

「黒バラの小太刀格闘新体操奥義!千手こん棒!」

それは、手が幾つもあるように見えるものだった。



「乱れ打ちーっ!!」



そして、小太刀はその幾つもの手であたしへと攻撃を繰り出した。

「こっこれは凄い!」
「クラブが十本にも二十本にも見える!!」

小太刀の技に客席が再び沸き上がる。

「なまえっ!!」

あたしはそんな小太刀の技をクラブで素早く弾いていると、再びあかねから呼ばれると今度はボールを投げられた。あたしは投げられたボールに届く位置へと高く飛び上がった。




『アターック!!』




そして、ボールが丁度顔の上に落ちてきたタイミングで小太刀の手首目掛けて勢いよく叩き落とした。






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