じゃじゃ馬にさせないで! | ナノ


身が軽い格闘が出来る女の子





「はい、いいわよあかね」
「……」
「マヌケねー。自分でスッ転ぶなんて」

あかねはボールで転んだ拍子に足を挫いてしまい、かすみさんに手当てしてもらっていた。

「これじゃ明日の試合、棄権する他ないわね」
「出るわよっ」

かすみさんの言葉にあかねは意地になりベッドから降りようとすると、案の定挫いた足の痛みにしゃがみこんでしまう。

「〜〜っ」
『無理しない方がいいよ』
「やっぱり代理を立てるしか…」
「簡単に言わないでよっ。第一、身の軽い格闘が出来る女の子なんて他に…(はっ)」



『…ん?』



あかねが途中まで言葉を放つと、何故か皆の視線があたしへと向けられた。(まさか…)

『えっ…あたし?』
「お願いっなまえ、あたしの代わりに出て!」
『いっいやいや!』

あかねがあたしへと手を合わせるが、あたしは勢いよく首を横に振る。そりゃあ、格闘と名が着く試合には出たいとは思うが。(そんな事したら原作通りじゃなくなる…!それに!)何よりも、あの小太刀と乱馬をかけて勝負だなんて真っ平御免だ。あたしはそんな事を考えると必死に原作での展開を思い出そうと頭を捻った。

「そうね…なまえちゃんなら乱馬くん達と朝稽古してるし…」
「いーじゃない。あかねの代わりに乱馬くん守ってやりなよ」
『だっだから…(ん?乱馬…?…あっ!)そ、それなら自分自身で守りなよ!乱馬!』

かすみさんとなびきさんの言葉に原作での展開、乱馬が代わりに出る事を思い出すとあたしはバッと乱馬へと顔を向けた。

「は!?俺が出れる訳ねーだろっ!」
『水被ればいーじゃない!』
「馬鹿言うなよっ俺レオタードなんか…!」




ばしゃっ!




「徹夜で特訓だな」
「……」
『!良牙くん!(あたしにも水掛かりそうだったんですけど!?)』

その時、何処からか水が飛んできたと思えば、いつの間にやら乱馬は女へと変わってしまった。それを唖然と見ているとバケツを持ち、いつの間にか人間に戻っていた良牙くんが乱馬の服をぐいっと掴んだ。






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