朝っぱらから闇討ち
翌朝。
「おはよー」
「あかね、なまえ、おはよー」
「『おはよー』」
いつものようにあたしとあかねと乱馬は学校へと登校していた。
「あかねー新体操の試合に出るんだって?」
「頑張ってねっ」
「任せといて」
「まだなーんもマスターしてねーくせに」
『こらっ乱馬』
「天道あかね覚悟っ!!」
昨日は大変な目にあった。そんな事を思い返せば、平和な朝だなあ、と気が緩む。とその時、突然あかねに向かって何者かが竹刀で襲い掛かってきた。
「ふんっ!!」
「ぬっ!!」
『あ、小太刀…』
「げっ」
襲い掛かってきたのは、小太刀だった。乱馬は小太刀を見た途端、昨日襲われたのがよっぽど怖かったのかあたしの後ろに隠れた。小太刀は勢いよく竹刀を振り下ろしたが、あかねはそれを片手で止めてみせた。
「またあんた!朝っぱらから闇討ちとはいー度胸ねっ」
「闇討ち!?言いがかりですわっ。私は乱馬様に会いに来たのですっ」
何て言いながらもあかねへ繰り出した竹刀はどう見ても闇討ちだ。
「だったら直接…」
あかねは握った竹刀をぐっと捻るとあたしと乱馬の方へ目掛けて一気に振り回した。
「乱馬のところへ行かんかーい!」
その反動で小太刀はあたしと乱馬の方へと飛んできた。飛んでいく中小太刀は、乱馬の前にいたあたし目掛けて懐から黒バラを取り出すと勢いよく投げつけた。あたしはそれをスッと避け黒バラは後ろにいた乱馬へ…と思われたが乱馬は一足先に校舎へと向かっていた。
「あっ!乱馬様!お待ちになって!」
それを見た小太刀も急いで乱馬を追いかけた。(どーでもいいが、あたしを巻き込まないでくれ)