没になった話その2/鴨妙 ◆突撃!優等生のあの噂 「ねぇ、伊東くん」 「何だい?」 「その‥噂で聞いたんだけど、伊東くんと土方くんが、実は禁断の恋をしているって本当?」 「‥ッ、ハハハハハ!」 「!?(ほ、本当なのかしら)」 「今日は4月1日じゃないよね、志村さん?」 「えぇ‥(ゴクリ)」 「それは事実無根だよ。ありえないね。僕はそういう趣味はない」 「そ、そうなの‥?じゃあまさか土方くんじゃなくて、こん」 「僕は女子の方が断然好きだよ。特に志村さんみたいにスリムで笑顔の素敵な人が好きだ」 「え、えっ‥!?」 「ハハ、照れちゃったのかな、赤い顔もかわいいね」 「‥‥もう!違うわ!」 「ところで、そんなふざけた噂は誰から聞いたんだい?」 「え、えーと」 「今日はいい天気だし、暖かいね。良かったら帰りに、一緒にアイスでも食べないかい?ご馳走するよ」 「えっ、そんな‥悪いわ」 「いいんだよ。僕が志村さんと食べたいだけだから」 「‥誰から聞いたか、よく覚えてないんだけど」 「うん」 「白い天パに、アイマスク‥」 「やっぱりね。他に誰か覚えてるかい?」 「えーと‥バドミントン部で見かけたことがあるような気がするわ」 「(土方も使って、あいつら全員潰してやろう)ご協力ありがとう、志村さん。それじゃまた放課後にね(にっこり)」 「えぇ(にっこり)」 ※その後、志村さんとアイスを食べに行った伊東くんは、度々フリーズしては再起動を繰り返し、志村さんは大いに楽かったそうです。 笑顔で静かにキレた伊東くんは、手段を選ばずいろいろやってのけるんだけど、我に返ったらやっぱり一時停止系ヘタレ。 そんなだと非常に萌えます(私が)← (090114) |