■奥村誕のお祝いコメント!
時期が時期なだけに、小さい頃とかは誕生日とクリスマスを一緒にされてそうな感じがします(笑)冗談はさておき、愛は詰まっています。こんなにも素敵な双子には、もう死ぬまでめぐり会えそうにありませんから、盛大に祝ってやります!奥村ツインズ、お誕生日おめでとう!ところでなんで双子座じゃないの?(^ω^)


1/365の確率でキミに会えたこと


朝食も済んだ冬休みの朝。洗い物や洗濯の用事も終わって、ゆっくりと、椅子に座って足をぷらぷらしながらテレビを見る。雪男と色違いでお揃いのマグカップにそそがれたココアをフーフー冷まして飲んでいると、見慣れた映像と曲が流れてきた。

『今日の占いカウントダウンハイパー!』

「お、今日は何位だろ。」

次々と出ていく順位を見ながら山羊座を見つけていると、ふと、別の星座が俺の目にとまった。

「双子座…」

12月27日。俺と雪男。双子座。ホカホカとした気持ちの中思い出す。

(そういえば、あんな話もあったなぁ。)

――――――――――――――

「ゆきおーッ!!」

俺はクッションの上にちょん、と座って本を読んでいた雪男に飛びついて、そしてぎゅうっと抱き締めた。それから、急いで走って来た息も整わない状態で俺は雪男に尋ねた。

「なぁ、雪男。俺達って『双子座』じゃないのか?」
「? どうして、兄さん。」
「だって俺達は双子なのに、修道院のみーんな、『燐と雪男は山羊座だよ。』っていうんだぜ!どうして、双子なのに双子座じゃないんだ?山羊座なんだよ!それで、みんなして嘘つくからその後に神父さんにも訊いたんだ。そしたらさ、神父さんまで、『お前は山羊座じゃねぇか。』って!」

俺は雪男の両腕を掴んで、顔を近づけて問い質した。

「やぁ、俺達は双子座だよな?!」
「兄さん、顔が近いよ。とりあえず落ち着いて。」

雪男に宥められて、俺とりあえず、くっついていた雪男から離れて隣に座る。雪男も読んでいた本を側に置くと、本棚から分厚い、確か百科事典とかいう本を出してきて俺達の前に広げた。

「兄さん、僕達の誕生日はいつ?」
「12月27日!!」
「じゃあ双子座の所を見てみよう。」

つつつ、と雪男の指が紙のページの上を滑る。そして誕生日が書いてある欄を見ればそこには、

「5月21日から6月21日まで…」
「次に山羊座の所を見てみるね。」

心臓がドキドキとする。もう祈るような気持ちでいっぱいのまま、雪男の指先を見た。

「嘘だ…」
「嘘じゃないよ。」

雪男の指差す先、そこにははっきりと「12月22日から1月20日まで」と書いてあった。目がじわっと熱くなって滲んで、視界がぼんやり、ぼやけていく。

「双子座じゃない…俺達、双子じゃないのか?だって俺、今まで朝の星座占い見る時は双子座見てたぞ。双子座じゃ…ない…の?」

わなわなと震えて、溢れていた涙がとうとうポロッと零れた。そんな俺に追い討ちをかけるように、残酷な言葉を雪男が俺にかけた。

「でも占いによっては一日くらい前後するらしいし。それによってはもしかしたら、その近辺に生まれても双子座じゃなかったかもしれないんだから。泣かなくても良いんじゃないかな?」

ばかゆきお。
そんな情報、ちっとも嬉しくないっつーの。

――――――――――――――

ゴミ出しから帰ってきて扉を開けると、兄さんが足をぷらぷらさせながらテレビを見ていた。
「ただいま、兄さん。」
「おぉ、お帰り雪男。飲むか?」

兄さんの笑顔と共に差し出されたのは、僕と色違いでお揃いのマグカップにそそがれたココアだ。うん、温かい。一口だけ貰ったココアと兄さんの笑顔は、キンッと冷え切った外に出ていた僕の指先も体も心も、じんわりと溶かしていった。


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