■奥村誕のお祝いコメント!
奥村兄弟お誕生日おめでとうvvいつ結婚式あげるの(笑)これからも末永くお幸せに〜


来年も君の隣で


二人で一緒に誕生日を祝えるのは今年で最後かもしれない。
それは来年の春から雪男は正十字学園に入学することになると思うから。雪男は頭もいいし、学校生活も俺と違ってすごくいいから受からないということはまずないだろう。正十字学園は全寮制だから受かったら雪男も寮にはいることとなり、つまりは家を出る。
今までみたいにいつでも会えるわけじゃないから、今回の誕生日は雪男の好きなものばっかり作ってやろうと思う。
俺も誕生日だけどやっぱり兄ちゃんだから祝ってやりたい。
今日は日中の内に買い物は済ませ、早めに夕食の準備をする。雪男は出かけてるので今しかない。今日のメニューは刺し身と魚介のクリーム煮。少しあべこべなメニューだが雪男の喜ぶ顔が見れるならそれでいい。どうせ雪男のことだから夕食は俺が好きなすき焼きだと思ってるだろけど今年は違う。
いい匂いが教会に流れる頃、燐のいるキッチンに彼らの父親が顔を出す。

「おー燐。今日も美味そうだな〜一個もらい」
「あっバカ!それは雪男んだ」
「別にまだこんなにあんじゃねぇか〜少しぐらい…」
「ダメだ!」
「そんなに怒んなよー」
「ったく…あと少しだからまってろよな」
「へーい」

ちゃっかり刺し身を1つ口に入れ藤本は部屋を出た。

「全くあいつらは素直じゃないねぇ〜」

それから間もなくして雪男も帰ってきて、皆で食卓を囲んだ。テーブルに並べられた料理を見て雪男は目を丸くしていた。

「兄さん、今日はすき焼きじゃないんだね」
「なんだよ。すき焼きがよかったのかよ」
「だって今日は…「はいはい全員席につけぇ」

燐が大皿に持ったクリーム煮をもって席に座るよう促す。

「年々、上手くなってくなぁ」
「うまそうじゃないか」
「雪男ー愛されてんなぁ」

好き勝手言う大人を無視して燐は人数分取り分ける。

「では、今年も」
「「「誕生日おめでとう!!」」」

いつもと変わらない食卓だが、たった一言でかけがえのない時間になった。
今年は別々のプレゼントをもらった。俺にはエプロンで雪男には万年筆だった。常に使えるものをという意味でじじいが選んだらしい。そしてじじいが買ってきたケーキを食べてお開きとなった。


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