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ショタ×お兄さん

元拍手


「お兄さんのことが好きです。俺と付き合ってください」
学校からの帰り道、突然駅のホームで小学生に告白をされた。

「あの、え?君、男の子だよね?」
「はい。男です」
県内で1番偏差値の高い私立の小中高一貫学校の制服を着た、子どもにしては整った顔立ちの小学生はどこをどう見ても男の子。
そして告白された僕も男。
そのことについて指摘したつもりだが気にするに値しないのか、さらりとかわされた。

「俺はとても頭がいいんです。学年で1位以外取ったことはないです。運動も得意です。将来は高給取りになり、お兄さんを養います。お兄さんが大好きなので浮気もしません。」
アピールポイントなのか、すらすらと良いところを語られ、話す隙間を与えない。

「ねぇお兄さん、いいでしょ?」
「いや、あの……うあっ」
返事に困っていると、グイッと制服のネクタイを引っ張られた。
顔を近付けられ、これはキスされると思い、思わず手で口を押さえた。

「だ、だめだよ。ちゅーしたら、赤ちゃん出来ちゃうんだよ」
どうしようかと考えた結果、混乱した頭で出てきた言葉を告げると、ポカンとした顔をされた。
だが直ぐにニッコリと笑われた。

「なら好都合ですね。出来たら結婚しましょう。」
阻んでいた手を外され、口の端にちゅっ とキスをされた。

「なななな!」
「愛してますよ」
口の端だとしてもキスをされてしまった。
しかも告白だけでなく、プロポーズも……
顔を隠したいのに、赤くなる頬を撫でられ隠せない。
愛おしそうに笑う小学生は全然子どもには見えてこない。


「俺の成長を楽しみにしていてくださいね」






補足

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