高山。がいただいたものです。 転載等厳禁。 愛の力を思い知れ! 明日はアカデミーの参観日。 カズマにとって初めての参観日だからシカマルと二人で行きたかったけれど、 シカマルはどうしても任務の都合で来れなくなった。 そのことをカズマに伝えると一瞬表情が曇ったけれど「大丈夫」だと行って笑った。 「シカマル・・・殺してやりたいってばよ・・・」 カズマが寝た後、一人キッチンで洗い物をしながら呟いた。 結局当日カズマはとぼとぼしながらアカデミーへ登校した。 どうにかしてあげたいけれど任務となるとどうすることにもできない。 カズマもそのことはきちんと飲み込んでくれたけれど、どうしても私は納得いかない。 でもこんなこと思ったってシカマルは帰ってこない。 溜息をついて参観日の準備をするためにタンスを開けた。 アカデミーへ行くとサクラちゃんが気合ばっちりで私を待っていた。 結婚式にでも行くのかというぐらい長くなった髪をアップにしてスーツで立っている。 「あれ、ナルトあんたシカマルは?」 「そういえばあの小さいチンポ君いないね」 「ははは・・・今日任務らしくて・・・カズマ楽しみにしてたのにどうしても行けないらしくて・・・」 辺りを見渡せば母と父がいてそれに嬉しがる子供たち。 自分も親がいない身、参観日の日はますます一人になった気分がした。 大人の視線とか、そのときだけものすごく敏感になった覚えがある。 「私とこの子とカズマ君は同じクラスなのよね」 「うん、カズマは真ん中らへんの席って言ってたってば・・・」 教室の中へ入ると懐かしい香りがする。 よくキバ達と一緒に抜け出したり、放課後川に遊びに行って川を渡るのが怖くて渡るかどうか迷ってたとき、 シカマルが手を差し伸べてくれて、それが私の恋の始まりだったかななんて感じる。 「よーし、じゃあ授業を始めるぞー」 イルカ先生の鶴の一声で授業が始まった。 「わ・・・カズマ君のお母さん綺麗だね」 「本当だー・・・私もあんなになりたーい」 ヒソヒソと女の子達の声が聞こえた。 今日の授業は私が苦手だった相手の距離とか速さを求める問題。 実際戦っててこんなことなんて計算する暇がない。 中忍試験とかに出るから勉強してるんだろうけど・・・私の時はまったく必要なかった。 イビキさんは今頃何してるんだろう、あの頃はサスケも居たっけな。 「いいかーここの距離はー相手の高さと時間をー」 聞いてもまったくわからない、シカマルはこれが得意でよく教えてくれたけど、左から右へ抜けてた。 カズマはシカマルの頭脳を受け継いでいて本当によかった、と未だに思う。 「じゃあ、今日はお父さんやお母さんがいるから一緒に考えてみよう!じゃあ親御さんの所へ・・・」 先生が言い終わる前にキャッーと私達の所に子供達がやってくる。 「母さん!」 「カズマ・・・ってもう問題解いてる・・・」 「だって簡単なんだもん」 「わ、近くで見たらもっと綺麗っ」 「私の未来の姑ね!!」 女の子達はそれだけを言い残して私達の目の前から去っていった。 「おーいカズマー」 イルカ先生はカズマを呼んで一枚のプリントを渡した。 カズマがトテトテ走ってきて私に見せたのが、さっきの問題の応用・・・ 最初のプリントのほうは私でもわかったけれどこの応用問題はわからない・・・ 「か・・・カズマ・・・」 「うーん・・・これ難しいな・・・」 親子揃って机に顔を向けて必死に問題を解く。 「あ、これって距離を最初に出す前にこの速さがこれだから・・・」 「そっか!・・・じゃあ・・・え、でもそれだとコレが出ないよ」 みんなは簡単な問題に梃子摺っている。 私のこの小さい脳で考えるけれどさすがにわからない、うん、わかんない。 そしていきなり教室の中がざわざわしだした。 パッと顔を上げてドアの方に目を向けると来ないはずの人が立っている。 「え・・・」 「と、父さん!?」 みんなは父さん!?とカズマに目を集中させた。 そりゃそうだろう、だって暗部総隊長がなぜかこの教室に入ってくるのだから。 「おう」 「に、任務は?」 「影分身がいるから大丈夫だろ、精巧に作ったし、キバもいるし」 だからといって任務を放って置いていいのか。 カズマが持っているプリントを見て鉛筆を取ると一気に式を書き出したシカマルにカズマが目を輝かせる。 「と・・・父さんすごい!」 「これはな・・・まず速さを出すためにこの地面の深さ、相手の距離を使って・・・」 「わ・・・すごい解けた・・・っイルカせんせー!!」 カズマはイルカ先生の所へ行って問題を見せると満点だったらしく、頭を撫でられていた。 「シカマルは来ないと思ってたのに」 「馬鹿、息子の参観日に来ない親なんかいねーっつーの」 「ほらカズマすごく嬉しそうだってば・・・」 「明日はカズマも休みだろ?だから休暇もらったんだ、明日どっか三人で行こうぜ」 そうだね、と計画を立てはじめるシカマルと暗部総隊長が目の前に居て 目が丸くなる人達はやっともとの世界に返ってきたようだった。 「か・・・カズマの父さんかっけー・・・・」 「あの問題解けるなんて私のお父さんと全然違うしカッコイイし・・・」 この参観日によってたくさんの父親が涙した。 ただ、一人の父親を除いて。 今日はアカデミーの参観日。 そう、ただの参観日だったはずなのにね。 END 相互リンクサイト 微糖恋愛 千葉ユイ様より リクエストして書いてもらっちゃいました^^ ふわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! 感謝感激! 激しく萌えました!略してハゲました! ふふふ、誰にも渡さぬ← 可愛くてもう…シカマルもナルトもカズマ君も私のもの(ry カズマ君の嫁になって家族になりたい。 いや、おそれおおくてそんなことできないです、はい。 ちょっとテンションがあがってしまいました。 お見苦しいところをお見せして申し訳ありませんでした。 千葉様!本当にありがとうございました! お返しは必ず! 高山。 小説TOPへ TOPへ |