働くのを止めた時 | ナノ






策士の天敵のシカマルside
シカ→←ナル
でした。できてみたら(コラ










働くのを止めた時
















今日は久しぶりに下忍時代の仲間たちと会うことになった。
だが俺には任務があるから必然的に遅刻。

(イノとかにギャーギャー言われんだろうなぁ)

そう思うと溜息が出る。
だがそれらをマイナスにしても、まだ余りあるほどにプラスにしてくれる奴もいるわけで。

ナルトがいる。

そう思えばめんどうな仕事も手早くこなせる。
密かに愛しく思い続ける金色が早く見たい。





仕事が終わって足早に集合場所へ向かう。
近づけば徐々に聞こえてくる仲間たちの声。
そのなかには愛しいあの声もする。

「相変わらずうるせーな、めんどくせー・・・。」

騒がしい集団に声をかければ、一斉に驚いた顔がこちらを向いた。

「な、なんだよ・・・。」

ぶっちゃけ超ビビったじゃねぇか。

「シカマル!お疲れさんだってばよ!」
「おう。遅くなって悪りぃな。」

一番に声をかけてくれたのは愛しい金色。
満面の笑みで迎えられて、つい頬が緩んでしまった。

(可愛いな。)

「もう!ビックリさせないでよね!」
「忍なら気配感じろよ・・・んな夢中で何の話してたんだ?」

何故かうっ!と言ってイノは黙ってしまった。

(・・・なんかめんどくせー事話してたな。)

どうせろくな事ではないだろうと思いつつ、隣に来たナルトに聞いてみた。

「なぁ、ナルト・・・一体何なんだ?」
「んー・・・シカマルがすげぇな、って話だってば。」
『は?』

んな話をこいつらがするか?っていうか何か声多くね?

「おいおい、俺はイケてねぇ派だっつの・・・。」


「えー、スゲェよ!それにカッコイイってばよ?」


・・・・・・・・・・。

・・・・・・・・。

・・・・・・。

マジで思考止まった。
イノがなんか言ってるけど全く入ってこない。

(こいつはわかってて言ってんのか?!)

いつも無駄に働く頭は、今は全く動かなかった。













それからほどなくして、夕飯を食べに行くことになった。
甘味屋から出るときチョウジがさっきまで何の話をしていたのか、実際のところを教えてくれた。
つかほぼ忘れてた。

「アホか・・・。」
「まぁまぁ。」

その流れでなんでナルトはあんな事言ったんだ?
そう問えばチョウジは笑った。

「ハハッ、シカマルにわかんないのに僕に解るわけないよ。」

と何だか少し悪戯っ子のような顔で言われた。
楽しんでやがる・・・。

「シカマルー!」
「おお、んなデカイ声で呼ばなくても聞こえてらぁ。」

後ろからサクラと何か話していたナルトが来た。
口ではこんなこと言っていても名前を呼ばれるだけで嬉しい。

(ガラじゃねぇな。)

「俺ってば超腹減っちった!」
「・・・なぁ、さっき何で嘘ついたんだ?」

さっきの話題を変えるために、嘘をついて誤魔化した。
ナルトはそんなに頭がまわる奴じゃないと思いつつ、それくらいしか思いつかなかった。
そう言うとナルトはコテッと首をかしげてしまった。
狙ってんのかその仕草。

「何のことだってば?サクラちゃんも、さっきどうとかって・・・」

みんな意味わかんねぇってば、と口を尖らせてしまった。

(いちいち仕草が可愛いのは何なんだ・・・)

流されてしまいそうになったが、サクラも同じような事を聞いたらしい。
同じような考えにいたったようだ。
ついナルトをジッと見つめてしまうと、ナルトは少し俯きながら言葉を紡いだ。






「俺はただ・・・思ったことを言っただけだってば。」

「・・・そ、か。」





ナルトから顔をそむけてしまった。
こいつは単純な奴だから、思ったことが口に出る。


だから・・・。



だから・・・?



耳まで熱くなってるのを感じる。
顔はしばらく戻せないだろうなぁ。











俺の頭は


産まれて初めて


働くのを止めてしまった。


あぁ、頭がまわらない。
















シカマルが顔を戻していたら

同じ顔色をした金色が見えただろうに


end.






糖度が足りなかったからつい・・・
でもまだまだ足りない(泣)

糖分がー足りないんだけどぉー!(あの人風に)





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