シカマルとナルト以外のメンバーは初出演ですね。 長いです。 策士の天敵 「ねー、ナルトは知らない?」 「え?何がだってばよ?」 みんなの休みが重なったある日、久々にみんなで会おうと下忍時代の仲間達は慣れ親しんだ甘味屋に集まることとなった。 シノとシカマルは任務で遅くなるらしいが、それ以外のメンバーは全員集まっていた。 各々で最近のことなど話していると、突然イノからナルトに話がふられた。 「何か知ってるんじゃないのぉ?」 「はぁ?な、何の話だってばよぉ。」 首をかしげるナルトにイノはつめよる。 だが、実際キバ達との話に夢中でナルトはなにがなんだか解っていない。 「僕らも夢中だったから、イノ達の話は聞こえなかったよ。」 「もー、シカマルのこと!」 「シカマルがどうしたってば?」 シカマル?、とチョウジとキバも首をかしげた。 補足するようにサクラが後ろから言葉をかける。 「シカマルって頭いいじゃない?結構強いし。だからどうやったら勝てるかなって。」 「そんなの、俺頭悪いしわかんねぇってばよ。」 「大体なんでそんなこと・・・」 キバの一言は男勢の言葉を代弁していた。 そこにサクラの横から相変わらず控え目な声がかかった。 「あ、あの、わ、私が任務の報告してた時に、上忍の人達が、彼の策略がスゴイって、話を聞いたの・・・。」 「同期としてはなんか悔しいじゃない!」 どうやらヒナタの話にイノの負けん気がでてきてしまったらしい。 仲がいいナルトなら何か弱点でもしらないかなって、とサクラが思いついたそうだ。 「まぁ、確かにあいつ頭いいからなー、策士ってやつ?」 キバの言葉にみんな頷く。 中忍試験からその頭脳を買われ、中々忙しいようだ。 「知は時に武力を覆すからね。」 チョウジがサラリと言ったことにナルトは目を輝かせた。 「お、何それ!シカマルってばカッコイイじゃん!」 「そんなんいいから何かないの?」 ペシッとイノがナルトの頭をはたく。 そういってもなー、とキバが呟いた。 「策略には・・・それを超える策略?」 「シカマルより?そりゃ辛いでしょー。」 チョウジの案にサクラが苦笑しながら返す。 確かに上忍内でも噂になるくらいのものに、そうそう勝てるものでもない。 「じゃぁ!やっぱ力とスピードでねじ伏せ・・・」 「無理に決まってんでしょ。」 キバの発言はイノにキッパリと捨てられてしまった。 いじけるキバをヒナタが慰めにいってあげた。 「うーん、でも頭が足らなかったら何かで補わないとね。」 「力とか?」 ちょ、それ俺言って切られたじゃんか!というキバの叫びはイノとサクラには聞こえていない。 「・・・遅れてすまないな。」 「お!シノお疲れさん!久しぶりだってばよ!」 「久しぶりだな、ナルト。・・・俺が最後か?」 「あとはシカマルが遅れてくるってさ。」 そうか、と静かに現れたのはシノ。 ナルトの笑顔の出迎えと久々の仲間たちに自然と顔が和らいでいる。 「あ、シノはわからないかしら!」 「・・・何がだ?」 シカマルの策略に勝つにはどうしたらいいかっだってさ、とイノの代わりにチョウジが教えてあげた。 「それは・・・難しいな・・・。」 「やっぱそうだってばよねー。」 ニヒヒ、と笑うナルトをしばらく見ていたかと思うと、シノはあぁ、と解ったかのように声を出した。 「え、何?!シノなんか思いついたの?!」 「教えなさいよー!」 シノの反応にサクラとイノが食らいついた。 そこに、 「相変わらずうるせーな、めんどくせー・・・。」 突然の聞きなれた口癖と声に、つい全員が一斉に振り向いた。 「な、なんだよ・・・。」 一斉に驚いた顔を向けられ、シカマルもたじろいでしまった。 「シカマル、お疲れさんだってばよ!」 「おう。遅くなって悪りぃな。」 「もう!ビックリさせないでよね!」 「忍なら気配感じろよ・・・。」 んな夢中で何の話してたんだ、と問われればイノはうっ、と黙ってしまった。 まさか負かしたい張本人にさっきまでの話はできないだろう。 「なぁ、ナルト・・・一体何なんだ?」 「んー・・・、シカマルがすげぇな、って話だってば。」 は? シカマルだけでなくナルト以外の全員が声にしてしまった。 そんな話だっただろうか。 「おいおい、俺はイケてねぇ派だっつの・・・。」 「えースゲェよ!それにカッコイイってばよ?」 満面の笑みで言われたシカマルは口をあけて固まってしまった。 「・・・そんな話だったか?」 「た、確かに、ナルト君、そういう風に、い、言ったとこも・・・」 そんなことを言っていたような、と記憶を反芻する。 何か違うような感じもしたが、とりあえずこのまま誤魔化せとイノは話をすりかえてしまった。 夕飯を食べに行こうと甘味屋から移動し始めた際、サクラはナルトにそっと近づいた。 「ナルト、さっきはありがとうね。」 「?何がだってば?」 「さっきシカマルに話の内容聞かれた時に誤魔化してくれたじゃない。」 どうやらサクラは先程のナルトの発言をそう解釈していたらしい。 「んー?別に何もしてないってばよ。」 キョトン、と本当に不思議そうに首をかしげている。 「え?だって・・・そういうことじゃないの?」 「よくわかんねぇってば・・変なサクラちゃん。」 そういうとシカマルの隣に行ってしまった。 あれ?と首をひねるサクラにシノが静かに話しかけた。 「・・・ナルトは、そこまで考えていないさ。」 「みたいね・・・。あ!そういえばシカマルが来る前に何かわかった、って顔してたわよね。何か思いついたの?」 あぁ・・・と呟くシノの視線の先には楽しそうに話すナルト。 「・・策士は強い。なぜなら、相手の先を読み、たくさんの可能性から最良なものを使い、先手を仕掛けたり回避してりできるからだ。」 「うん、それが基本ね。」 あぁ。と続けるシノはいつもより饒舌で少し楽しそうだった。 「そのために、彼らは相手が何を考えているかを掴まなければならない。」 「うん。」 「策士と呼ばれる者に勝つには、それをも覆す奇行があっていい。」 「・・・ぁ。」 そこまで言われたところでサクラもナルトを見て気付いたようだ。 意外性No.1の忍と言われているナルトは、確かに信じられない行動を起こすことが多い。 普通に先を読んだ位ではナルトはそれを覆すかもしれない。 単純であればあるほど、逆に裏がない分やっかいな時もある。 「なるほどね。」 「・・・そういうところではナルトなら勝てるかもしれないな。」 「ナルトはシカマルの天敵ってところかしら。」 ふふ、とつい笑いをこぼしてしまった。 遅いわよーっっと先頭を行くイノに急かされ、サクラはイノを追っていった。 シノも小さく笑うとナルト達の輪に入るように少し歩みを速めた。 時に考えなしの行動も 知略を覆すこともある。 それをも狙わずにやられたら 単純ですら時に障害になる。 策士の天敵は・・・ 「まぁ、シカマルには他にもナルトに弱い理由があるようだがな。」 その小さい呟きは蟲だけが聞こえていた。 end. 一回ハプニングで消えてしまった作品。 本当に叫びました。超思い出しながら書きました・・・。 長い、意味がわからない、途中から迷走・・・ 人が多いと長くなりますね。シノが出張りすぎなのは趣味です。 すみませんでした。 小説TOPへ TOPへ |