何が神だ
2011/02/27


引き千切ったペンダントを蹲っている男の目の前に落とす。日頃愛おしそうに口付けるそれをぞんざいに扱われたことに腹を立てた男は角都を睨んだ。
やかましい口は縫い合わせ、両腕も暴れる前に切断した。死なない身体というのは痛みも永遠に続くという事なのだな、と、額を地面に押し付けながら呻いている男を角都は鼻で笑い飛ばした。
「ジャシンにでも救って貰ったらどうだ、飛段」
狂った信教者の信仰心を踏みにじるのは楽しい。それ自体を否定する気はないが一体神はこの男の何を救えるというのだろうか。
男の口を縫っていたものを勢い良く引き抜く。怒りに燃えた紫の目の中には角都しか映っていない。
(結局お前はいつだって先にオレの名を呼ぶ癖に、)



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