応えない
2011/01/10


飛段がやたら饒舌だった。いつものようにうるさい黙れと一喝しても歯を折る勢いで殴っても声が止む気配はない。首を繋いでやったようにその口も閉ざしてやろうかという考えが一瞬頭を過ぎる。現状は回避出来るだろう。だが結局面倒が後回しになるだけなのだと角都は殴られて尻餅をついていた飛段を置いて先を急いだ。そう、面倒なだけだ。それ以外何があると言うんだ。無意識に速足になる角都になかなか追い付けない飛段は先程と同じことを叫ぶ。なァおい聞いてんのか角都よ!オレてめーが好きなんだって!好きだ好きだ好きだ好きだ!白い布に隠された耳を赤くしている角都に気付く事もなく雄弁に、何度も何度も。



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