BGM:天ノ弱
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※ぬるいエロあり
※津軽視点

深夜の12時を過ぎた頃、臨也は帰ってきた。目の回りが真っ赤になっているからきっとまた泣いて擦ったのであろう。目は虚ろで、フラフラとした足取りでゆっくりこちらに近づいてきて臨也は呟いた。

「ただいま、津軽。」

「おかえりなさい。」
と言いながらゆっくり抱きしめる。彼の身体は冷たかった。そんなに辛いならあいつのところになんか行かなければいいのに・・・。と言ってやりたいが俺はアンドロイドだから主人に助言などできない。

俺が抱きしめて背中をポンポンとあやすように軽く叩くと臨也はダムが決壊したように泣き出した。

「津軽、聞いてよ、し、しずちゃんがね、俺のことお、おもちゃだって言った・・・。」
「それでね、俺が嫌だって言ってもぜんぜん聞いてくれなくてね、む、無理矢理俺のこと・・・。」

そこまで言って臨也は黙ってしまった。肩が小刻みに揺れている。

あいつは臨也が純粋に自分のことが好きなのは知っていながら臨也が強く拒めないことを利用して玩具同様の扱いをしているようだった。あいつのところから帰ってきた臨也はいつもボロボロだった。

それでも臨也はあいつのもとへ行く。
ひどいことをされるとわかっていながら

「つ、津軽、う"ぅあぁ・・・。」
嗚咽をもらしながら俺にもたれかかってくる臨也を支えることしかできない。俺はマスターである臨也だけを愛するように設定されておりあいつとは正反対の性格で作られている。

それは何故か?
理由は一つだ。

臨也は背中に手を回しながら
「津軽、俺を抱いて・・・。」
と焦点の合わない目でかすかに俺の方を見た。

「あぁっあっ、んん、しずちゃん!そこ気持ちいい、もっと突いて!んあぁあ!」

甘い声を漏らす臨也の口からは俺の名前ではなくあいつの名前・・・。
さっきとは打って変わって幸せそうな顔をしている。つまり俺は代用品というわけだ。

俺も臨也も本当に
救えないやつだと思う。



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