朝は並んで歯磨きをして、お昼は街でアイスクリームを食べて、夜はふかふかで広すぎるベッドに寄り添って眠る。わたしたち3人は、生まれたときからずっとそうだったかの様に、いつだって一緒にいる。手を繋いで、キスをして、セックスだってする。恋人というには少し違う気がするけど。いつからか自然とそんな関係になっていた。絶対的なバランスによって成り立つ、そこにある感情の名前をわたしたちは知らない。愛情と呼ぶにはあまりにも、何というか、愚直すぎる気がする。彼らと出会う前、わたしは異性と、世間一般的な恋愛もしていた。まあ、片手で充分に足りるほどの経験ではあるけど。そりなりに好きな人と結婚して、子供を産んで、犬なんかを飼うのも良いかもしれない、なんて模範回答のような将来を漠然と想像したりもした。それでも今は、こう在るべきだと、そんな風にすら思う。朝は順番にシャワーを浴びて、昼は大通りから路地裏や港まで汲まなく歩いて、夜はカラフルなお菓子やきらきらのシャンパンでちょっとしたパーティー気分を味わったりする。今日も世界は、曖昧で単純で優しくて、わたしはときどき泣きそうになる。



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