あなたの唇が優しい日
人魚の祈りに溶ける月
キスで閉ざす追憶の情緒
優しいだけの約束をしよう
其の嘘付きな掌も愛せたらよかった
美しい夜明けばかり探してた
知らず知らず踏み込んだ
君のいない明日
悲しいくらい君がすきだよ
眠る世界の片隅で溶けない
キスの魔法をかけて
悲しい嘘をつかれても髪を
梳く優しい指先が私の気持
ちを消してしまうの
浮薄の涙を一掬い
虚構を埋めた君の暗い部屋
悲しいことに慣れてしまうね
星のない夜は泳げない私の
みる夢に似ている
愛するための夜が明けたら
劣弱な孤独に御挨拶
ロマンチストの端くれは
深海の夢を見る
純情で在る必要はない。
だって、こんなにも夜が深い。
閉じ込めた罪と嗚咽の残響
暗くて少し怖いだけ
くっつけた唇はキスと呼べる程
甘くもないが今の僕らにはお似
合いの世間への抵抗だ