本当に笑えない。
大きな心だとか、正義だとか、平等な愛だとか。
カトリックでもプロテスタントでも無いから、特別信じているわけでも無い。
第一、そんな目に見えないものを信じるほど困ったことも無かった。
馬鹿馬鹿しい。
「大学生と付き合ってるらしいよ。」
「良いよねー、試験の心配無しじゃん。」
嗚呼、鬱陶しい。
「それでそれで?」
試験の日なのに、あたしの机の上に座って恋愛話するのやめて欲しい。
「ありえなーい!」
参考書を乗せた机がガタガタと揺れる。
小さく舌打ちをした。
そして、カタンと右足を上げて机を持ち上げるように蹴る。
机がひっくり返る酷い音がした。
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