目が眩むような夜のネオンに導かれてわたしたちは出逢った

生まれたばかりのこころとからだはとても重くて、とてもあたたかい

まろやかな羊水に浸かって眠る


i need you


わたしの言葉があなたに届かなくたってあまり寂しくない

わたしが寂しいと思うのはあなたが遠い想い出になってしまうこと


胸に焼きついて離れないあなたの笑顔が今もわたしのこころを犯す

悲しい吐息が絡みあう曇り空のアフタヌーン、わたしはまだ此処にいる

返事をして、振り向いて、笑って、名前を呼んで、どうか、あなた




こころがとまる




騒がしい街のなかで懐かしいあなたを見かけた

ふたりだけが浮き彫りになったスローモーションの世界で

わたしたちは何もなかったように、他人だったようにすれ違った

振りかえる勇気なんて意気地なしなわたしにはなかった

それでも変わらない笑顔のあなたに逢えて何故だか少しだけほっとしたの



あなたを愛していました、本当に



さようなら、可愛いわたしのあなた


 
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