- - チュン チュン
今日も変わらず朝日は昇る。
小鳥(だと勝手に思ってる)の囀りに起こされて、私は普段より幾分か機嫌が良かった。
...はずだったのだが、その気持良さをケータイの通知音に遭えなく邪魔されてしまった
朝っぱらから何事だと思いスマホを開いてみると、そこにはざっと20件以上ありそうなL●NEの通知が。
「誰だよ。」
嘆息しながら思わず呟いた
相手は粗方分かっていた、というかここまでしつこい奴は一人しか居ない
私をひたすらに呼ぶだけの、特に内容の無いチャットを流すように一読してからアプリを閉じた
コーヒーの香りが鼻をくすぐるのでそろそろ下に降りようか、と布団を剥いだとほぼ同時に、
再びそれは鳴った
「・・・もしもし?」
発信者を確認せずに電話に出る
起き抜けということもあり、案の定不機嫌そうなくぐもった声が出たが気にしない
私が不機嫌であるのは事実だし、そもそもの原因はこいつなのだ
「おい!!!既読付けたんなら返信しろよ!?!?」
「あれがあたしなりの返事だと思いなさい」
「はぁっ!?ふざけてんのか?!!」
ふざけてんのはどっちだよ、こんな朝っぱらからしつこいんだよボケナスが!!!!!!!!
と叫び返したかったが、ここは先輩であるあたしが冷静でいなくちゃね。
大人の余裕ってヤツよ、とか云々頭の中で呟き心を落ち着ける
「で、何?」
「はっ?!L●NE見たんじゃねえのかよ?!」
「量多いから速読したわ」
「ふっざけんなよ!!?ちゃんと読めし!!!!!」
「アンタ朝っぱらから元気ねぇー...うっさいわ」
「あんたのせいだよ!!!つーかもう10時過ぎてるよ朝っぱらじゃねえよこんなこと後輩に言わせんなバァカ!!!遂にボケが始まったのかよ!?」
こいつ、あたしの年齢忘れたんかいな。まだ呆ける年齢じゃないんだけど
「や、あたしまだ10代だし」
「んなこたどーでもいいからL●NE返信しろっての!して下さい!!!」
「んーちょっと誠意足りないかなぁ」
「ふざけてる暇があるんならL●NEもっかい見ろ!!!」
「だって今通話中だしィー」
「分かった切る!切ればいいんだな?!返信しろよ?!!」
「ハイハイ、じゃおやすみー」
「おーおやす...ってオイ待て!!!!!??」
これが後輩・花宮真との日常会話。
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