「トイレの花子さん」

【特徴】

赤いスカートをはいて、おかっぱ頭の女の子の姿が最も有名である。白いワイシャツを着ているともいう。

地域によっても異なる場合がある。

全く姿を現さず、声だけとも言われる。

花子さんに「遊びましょ」と呼びかけると「はーい。何して遊ぶ?」と聞かれる。この時、「首絞めごっこ」と答えると本当に首を絞められて殺されると続く場合も。

3番目のトイレに入るときには5回ノックして「花子さん」と3回呼ばなければドアが開かない。無理に開けようとすると金縛りや神隠しに遭う。

女子トイレのマークの消えかかった箇所を花子さんがペンで直していたので、「ご苦労さま」と声をかけると「日頃みんなを脅かしているお礼です」と言って消えた。

少年が学校のグラウンドで転んで膝に小さな傷を負ったが、この傷に「花子菌」が感染し、傷口のかさぶたの下に小さなキノコが群生した。

霊となる前の生前の人物像については、本名は長谷川花子で1879年生まれ、牛乳が嫌いで白系の色も嫌い、赤系と青系の色が好き、学校では卓球部に所属、花粉症などの情報がある。


◆地域のバリエーション

山形県
・トイレを出る際「花子さん」と呼ぶと返事があり、嫌な声で返事をされたときには何か起こる、と伝わる。

山形県の別説では、「花子さんの正体は3つの頭を持つ体長3メートルの大トカゲで、女の子の声で油断した相手を食べる」、というものもある。

岩手県和賀郡黒沢尻町
・3番目の個室に入ると「3番目の花子さん」と声がして、床穴から白い大きな手が現れる。

島根県
花子さんと遊ばないと追いかけられる、と伝わる。

神奈川県横浜市
・「女子トイレにハナコさん、さらに男子トイレにはヨースケさんがいて、呼びかけて3秒以内に逃げないと殺される」、「男子トイレで便器の周りを3回回って「ハナコさん」と呼ぶと、便器から血だらけの手が現れる」、と伝わる。

兵庫県
・1番目のトイレには花子さんの父、2番目には母、4番目は妹、5番目に弟、男子トイレの2番目に祖父がおり、これらを呼ぶと「うちの花子に何か用か?」と聞かれる。ほかにも花男、小花子という名の親戚もおり、これら親戚筋のお化けの一族が毎年群馬県で集会を開き、その年の方針を決めている、ボーイフレンドに太郎というお化けがいて、深夜の学校の体育館でバスケットボールをしている。

大阪府
・花子さんを呼ぼうとトイレのドアをノックすると、標準語で「危ないわね、やめなさいよ」と声が返った。

東京都
・小学校では、3階の女子トイレの奥で「花子さーん」と呼ぶと「なーに?」と声が返り、16時過ぎにトイレで「花子さん、ごめんなさい」と言うと「いいのよ」と声が返る。

岐阜県
・小学校では、校内に旧式の汲み取り式便器があり、そこで3回回って「花子さーん」と呼ぶと「はーい」と返事が返る。

埼玉県
・小学校では、トイレの4番目のドアを15回ノックして「花子さん、遊びましょ」と呼ぶと「はーい」と返事が返る。

長野県
・女子トイレの3番目の個室をノックして「ゆきこさーん」と呼ぶと「はーい」と返事が返る。

千葉県
・2階のトイレの2番目の個室で3回回って「みーちゃん」と呼んで水を流すと「はーい」と返事が返る





【由来】

・休日の学校に遊びに来ていた少女が変質者に追われ、トイレの3番目の個室に隠れたが見つかって殺害された説

・生前、父親から虐待を受けていた少女の霊で、おかっぱ頭はその時の傷を隠すため説

・福島県の図書館の窓から落ちて死んだ少女の霊説

・ある学校に花菜子(かなこ)と花世子(かよこ)という名の双子の姉妹がおり、花菜子が事故死した後、花世子が花菜子の幽霊と間違われることを苦に自殺し、その幽霊が「双子の花子」として現れるようになった。説

・古くは1950年頃から流布されていた「三番目の花子さん」と呼ばれる都市伝説が原型であるとされる。説

などがある。

他に民間伝承にて
日本では江戸時代から昭和初期にかけて厠神(トイレの神)の信仰が盛んで、赤や白の女子の人形や、美しい花飾りを便所に供えることで厠神が祀られていた。戦後において厠神の信仰が廃れた後も、トイレに造花が飾られていることが多いのは、こうした風習の名残とみられている。トイレの花子さんの服が赤や白であること、名前が「花子」であるのは、こういった風習に由来するとの説もある。





【派生】

・トイレの太郎君
トイレの花子さんの男の子バージョン。性別以外に特に差はない。


・柿の木の上の花子さん
柿の木から柿をもいで老人ホームに届けていた少女が、交通事故で死んだ後に霊となってその木の上に住み着いた。



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