「世界五分前仮説」

バートランド・ラッセルによって提唱された思考実験。「世界は実は5分前に始まったのかもしれない」という仮説のこと。





【思考実験】


世界が五分前にそっくりそのままの形で、すべての非実在の過去を住民が「覚えていた」状態で突然出現した、という仮説に論理的不可能性はまったくない。異なる時間に生じた出来事間には、いかなる論理的必然的な結びつきもない。それゆえ、いま起こりつつあることや未来に起こるであろうことが、世界は五分前に始まったという仮説を反駁(ハンバク)することはまったくできない。したがって、過去の知識と呼ばれている出来事は過去とは論理的に独立である。そうした知識は、たとえ過去が存在しなかったとしても、理論的にはいまこうであるのと同じであるような現在の内容へと完全に分析可能なのである

―ラッセル





【考察】

道を歩いていて赤ちゃんを抱いた母親が目の前を通り過ぎたとしよう。5ヶ月は過ぎたように見える赤ちゃんだ。
この世界が5分前に出現していないと証明できなければ、その赤ちゃんと母親を生後5分の同い年同士と定義してもおかしくはないのである。
赤ちゃんは赤ちゃんの状態だし、母親は成熟した状態、もちろん赤ちゃんは母親のことが大好きで、母親は赤ちゃんを自分で産んだことを記憶して、愛した状態で誕生した。

人間が感知できるのは「今」この瞬間だけで、過ぎ去った情報は過去として記憶となり、情報は曖昧なものになっていく。その過去を証明できないがために生まれた思考実験であると言えよう。

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