「双子実験」

【詳細】

実験を行ったヨーゼフ・メンゲレは実験の対象者や、直ちにガス室へ送るべき者を選別する際にはナチス親衛隊の制服と白手袋を着用し、クラシックの指揮者さながらに作業にあたったと伝えられ、彼の姿を見た人々からは「死の天使」と恐れられた。

メンゲレは双子に特別な興味を持っていた。双子に対する実験は1943年に始まり、メンゲレの助手はプラットフォームに立ち「双子はいないか、双子はいないか」と叫び何千もの実験対象を集め、特別室に収容した。

メンゲレは、双子に対する遺伝学的実験を組織した。双子は年齢と性別によって分けられ、実験の合間はバラックに収容されていた。

双子達はヨーゼフを「おじさん」と呼び、慕われていた。彼は子どもたちに優しく笑いかけ、お菓子をあげたり、バイオリンを演奏して聞かせてあげたりしていた。子どもたち(特に女の子)を車に乗せて、楽しげに収容所内をドライブすることもあったという。その後その双子達も次の週には解剖台の上に乗せられた事を側近の医師達も理解できなかったという。(この優しい態度が人体を人為的に操作できるかどうかの観察であったともとれる。)






【実験】

当初こそは身体の比較をする程度であったが、子供の目の中へ化学薬品を注入して瞳の色を変更する実験。肢体や性器の転換およびその他の残忍な外科手術が行われた。

特に残忍な実験として、
2つの同じ臓器が1つの身体で正常に機能するかを確認するために、双子の背中同士を合わせて静脈を縫い合わせることで人工の「シャム双生児」を作ることを試みた。
しかしこの手術は成功しないばかりか単に悪性の感染症に罹患させただけだった。この癒着した双子は目撃の証言も多く残され、二人は痛みに泣き止まないばかりか姿があまりにも見るに耐えなかったため、手術の3日後に両親によって窒息死させられたという。





【その他】

2010年に公開された『ムカデ人間』のハイター博士のモデルがヨーゼフ・メンゲレである。

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