「なーに読んでるの」
「おや、興味がお有りですか？」
「だから、何？ブックカバーなんてつけちゃってるからわかんない」
「これはですねえ、性的欲望を満たす為の…」
「どうもありがとう、もういいです」
「そんな遠慮せずに〜」
「遠慮しますとも」
「寂しいですねえ」
「寂しくて結構。ったく、だからブックカバーなんてしてたのね、珍しく」
「はい、まあ見られても困るようなものではありませんがね」
「困って頂戴」
「無理です」
「はあ」
「おやおや、大きな溜息ですね。溜息を吐くと幸せが逃げますよ」
「そんな迷信信じるわけないでしょ」
「まあ、そんなことはどうでもいい。それより名前、どうしたんですか？もう夜も遅いですよ？」
「眠れなくて」
「明日は訓練が入っているから早く寝ると自分で言ってませんでしたっけ？」
「そうなんだけど、寝れなくて」
「興奮でもしました？」
「なっ、に…」
「はーい、夜なので静かにしましょうね〜」
「こんの…」
「けれど、早く寝た方がいいですよ。今日は書類に向かって缶詰状態だったでしょう」
「…うん、寝たいんだけど、目がさえちゃって…わかるでしょ？」
「はい、欲求不満になった時とかそうなりますね」
「……ジェイドにきいた私が馬鹿だったか…」
「そんな、人聞きの悪い。仕方がないですね、貴女が眠くなるまでお相手でもしてあげましょう」
「本当？」
「おや〜、随分と嬉しそうですね。じゃあ初めていいですか？」
「…待て、この流れでいくと…」
「夜に私の部屋に来る貴女が悪いんですよ」
「ちょっ、離せ！二の腕を離せ！！ジェイド！！！」
アーユーレディー？