(…くるくるでふわふわだなぁ)




まるで、お祭りで買った綿菓子みたい。え、何って、ニアの髪よ。白くて、くるくるで、ふわふわ。美味しそうな感じがする。

私がニアにおつかいを頼まれて、お菓子をどっさり買ってきたら、ニアはもうすでにこういう状態だった。どういう状態かっていうと、部屋のソファに横になって目を閉じて、すやすや可愛い寝息なんてたてちゃって、まるで子供みたい。

外見はいつも子供に見えるけど、ニアもこれでも18歳なのよね。私と同じ歳なんて、信じられないわ、ほんと。




(どうしよ、私帰った方がいいかな)
「…ん……、……名前…?」
「あ、ニア、起こしちゃった?ごめんね、私帰るから、ゆっくり休ん、」




どてっ。




「え、ニア、大丈夫…?」
「…いたたた…」




なんか、気抜けしちゃう。いつもまじめなニアがソファから落ちちゃうなんて。きっと疲れてたんだろうなぁ。じゃないとあのニアが、ソファから落ちるわけない。

ニアは痛そうに綿菓子みたいな髪の毛が取り巻く自分の頭をさすりながら、体を起こした。ソファに寄りかかって、まだ眠そうな瞼をこすった。




「疲れてるんでしょ?寝たら?」
「いいんです、それより、帰るんですか?」
「うん、ニアの安眠を邪魔しちゃいけないから」
「寝ませんから」
「でも、」
「ミルクを入れてください」
(…猫みたい)




猫なら、気まぐれな白い子猫ってところだろうか。人見知りなくせに、しっぽはふわふわ嬉しそうに動いていて、きっと照れ隠し。そういえばニアのまあるい目も、猫に似てるかも。




「早くしてください」
「じゃあ、ニャーって言ってみて」
「なにわけのわからないことを言ってるんですか」




ああ、そういえば猫って自分がかまって欲しいときだけ寄ってくるんだっけ。やっぱりそっくりだわ。まぁ、ニアがいつもべたべたしてくるのもどうかと思うど。




「ついでにビスケットもお願いします」




わがままな猫だこと!

あれ?この流れでいくと、飼い主って、私?こんな面倒な猫、いつ拾ったのかしら?





purr!
purr!
purr!




(ミルクはお皿に入れた方がいいかしら?…なんてね)





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