もしも



人は時々、もしも〇〇だったら…なんて考える。
絶対にそんな事ありえないのに、あり得ないからこそ夢を見る。
今まさにセンセがそうなっている。


「ねぇ、カカシ。もしも狼男だったらどうする?」
「何ですか?突然。狼男って、センセが?それともオレ?」

「う〜ん、オレだったら?」
「センセなら変わらないでしょ?今だって狼じゃない」

「はは…、じゃあ、カカシだったら?」
「オレ?…そうだなぁ、センセをバリバリ食べて血の一滴も残さない…」

「…凄まじいね…」

「じゃあ、センセが狼男だったら?」
「オレ?…ん、まずカカシをベロベロ舐めまわす」
「げっ…」
「げっ、って何よ。げって」
「あ…いや、その…はは…で?」
「まったく…。ん〜、やっぱり食べちゃうかも…いっぱい啼かせてからね」
「センセのえっち」
「カカシが可愛いのがいけない」


「ぅ…じゃ、じゃあ、オレが狼だったら?」
「ん〜、首輪付けて常に傍に置いとく」
「ふ〜ん。じゃあオレはセンセに寄ってくる悪い虫を食い殺すね」

「…お前、ホント物騒だね」


だって…ホントだよ?センセに言い寄ってくる奴は皆、殺してしまいたいよ…?
オレだけのセンセでいて欲しいから。オレだけのものにしてしまいたいから…。
だけど、それは叶わぬ夢だから…。


「でも、ま、オレも同じかな?カカシにつく悪い虫は全部退治してやるからね」


センセはいつもオレの欲しい言葉をくれる。まるで魔法使いみたいに。

もしも…なんて考える時もあるけど、でも、オレはセンセが傍にいてくれれば幸せだから…。

ねぇセンセ。だからずっとずっと傍にいてね。

オレは想いを込めて、そっとセンセにキスをした。







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