秘密の箱
参加者
総評.シルフ
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ハイネさん総評
「楽しい」気持ちは知られたいもの。
「悲しい」気持ちは隠さなければ。
「喜び」の気持ちは目標への道筋。
ライオンは褒められてきっと「たのしかった」ろう。
そう言って彼女は<サーカスの舞台>に「たのしみ」を置いた。
一度の失敗であんな仕打ちをうけるなんて、あのライオンはさぞ無念だったろう。
そう言って彼女は<鉄の檻>に「かなしみ」を置いた。
美しい草原をのびのびと走り回れるのは「うれしい」ことだ。
そう言って彼女は<青い草原>に「よろこび」を置いた。
「みんなが笑っていると私も楽しくなって笑いたくなる」と君は言った。
溌剌と。ハキハキと。
「悲しむことも大事だが、悲しんでばかりでは何もできない」と君は言った。
情けなさげに。ほんのちょっぴり不満げに。
「誰かに自分自身が勝る時喜びを感じる」と君は言った。
剣聖というものになりたいと。憧れではなく、目標だと。
そして君は「いかり」を手に残した。
余っただけだと、言うけれど。
悪魔の弁の通り、選んだこと自体に意味があるのだとしたら・・・。
本当のところはわからない。
だってそれは、彼女にだけ手渡された秘密だから。
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受動の人、のような気がします。
与えられた状況を受け入れて、自分なりの行動をする人。
だから「いきなり現れた鍵」を使って躊躇なく「いきなり現れた扉」を開けるし、
「いきなり現れたポップコーン」をすぐにもぐもぐ食べ始める。
「罠なのではないか」「毒が入っていやしないか」と疑うことは、
ないとまでは言わないものの最初からはやらない。
根っからの従者タイプというか、部下タイプというか。
仕事を与えられてすぐ「はいわかりました!」と言っちゃう人。
そして、賞賛すべきだと思った時には賞賛し、同情すべきだと思った時には同情します。
誰にでも平等な態度をとる人、というか・・・? ううんちょっと違う気がする。
とにかく、途轍もなく素直な人です。
そしてライオンをセットの上に置く際、
「ライオンの感情」及び「自分の感想」を基に
それぞれのライオンを置いていることから、
なにかを決めるときの基準が他人な方なのかな、と思いました。
これはどちらかというと、自分を主軸にするという発想がないのかしら。
自分のことを問われているとはまったく思っていません。
しかし、まあこれは当たり前といえば当たり前ですが、
すべて自分の考えや予想で決断を下しています。
「私がこうだから、あのライオンもこうだろう」
「ああできることは嬉しいことだ! だからきっと嬉しいだろう!」
理由の主軸は他者ですが、理由の内容そのものは他人を慮っている、
というより自分の考えに依存しているような気がします。
一つ目のコウモリに驚くどころか
「怪我をしたのか、見せてみろ」と慌てて追いかけるところを見ると、
自分のできる奉仕ならなんでもやっちゃう子なのかな、と思います。
あと、騎士であることに誇りを持っていますね。
「騎士であるならばいつでも強く、笑っているべきだ」
「騎士として日々切磋琢磨していくのは当然だ」という発言は
それが如実に現れています。
最後に思ったのが、無意識の自信家なのかな・・・? と。
前述した「理由の内容そのものが自分の考え」なのもそうですが、
「『剣聖』がなんなのかはわからないが、
覚えていたということはきっとすごいものなのだろう」という発言から
そう推察しました。
元気よく、力強い、青空と太陽が似合う人ですね。
まとめるとハイネさんは、
とても騎士らしい騎士であり、従者気質。
しかし無意識の自信家でもある人。