ススキ
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◆陣営 : Evil
◆名前 : ススキ
◆性別 : 自由(基本男)
◆年齢 : 9歳
◆身長 : 135cm(自由)
◆体重 : 自由
◆血液型 : 不明
◆ステータス
【HP/3(+47)、攻撃/3(+12)、魔適/9(+15)、耐久/3(+7)、魔耐/8(+32)、敏捷/1(+4)】
◆装着スキル / SP : 300(+650)
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個人ページ
黒髪黒目に黒縁の眼鏡をしている大人びた雰囲気の幼い少年。
たまに髪や目の色が水面のように揺らめく事があるような無いような…
子供らしい服装をしている。ランドセルを背負っている時もある。
頭が良く人見知りで神経質
しかも口が悪くて素直じゃないが、相手を心底嫌っているわけでは(たぶん)ない。
そんな彼の実のところは水に依存した不定形である、食事も水と光があれば十分らしい。
性別や身長、見た目の年齢などは自由に変える事ができるが、
あまり好んで変化はしない。
また、あまり人の形からかけ離れた姿にはなりたくないようだ。
驚いたり水分が足りなかったり電撃を浴びる事があると体の形が保てなくなる。
記憶が無いことについてはあまり考えないようにしているが、
なぜだか急な寂しさに襲われることがよくある。
頭に時折浮かぶ、なにやらあたたかい感じのする人物の顔まで
思い出せずにやきもきしている。
◆返還記憶-----
*(Idler Tailor:「昨日のごはん」の記憶を代償に差し出した)
図書館の不思議なかみさま…
学校に居たかみさまらしくないかみさま…
それから、それから…、…あれ?
…なにも、おもいだせない
小さな手に太陽のようなきみ、おれの一番大切なきみ
……?
この手は誰のものだろう、とても大きな骨ばった手
きみの手はもっと小さかったよね
大きな体が天井を向いて転がっていて、あなたは誰なんだろう
ゆっくりと視界がぼやけて、頬に熱いものがつたる
なぜだか俺はとても苦しくなって
悲しくなって
蹲った俺が目をこすると、俺の手も大きかった
……これは、俺の記憶なんだろうか
わからない
大きな手の「俺」は なにか言っているようだったが
ノイズと靄がかかって、その先はわからなかった
自分によく似た兄がいたこと、家族がいたこと、
大きなてるてるぼうずがたくさんの光景、
そして太陽のような眩しいあの子に伸ばされた手を思い出す。
ただそのどれもが朧げであり、人物の顔は全て欠けてしまっている。
大切なあの子の顔でさえも、思い出せない。
濃い霧がかかっている
なにも見えない
自分の記憶なのに自由にできない
他の感覚だけはっきりとしていて
水のなかに潜ったときみたいに、体がふわふわとする
とても熱かったはずなのに、今度はどんどん冷たくなっていく
おれが冷えていく
音はなにも聞こえなくて
なんだかとても安心したんだ
誰かに手を引かれているような気がした
相変わらず周りは見えなかったけれど、
おれの大好きな人たちだってわかったから、手を握り返してまっすぐ歩いた
ずっとずっと
みんなが立ち止まるまで
足はふしぎと疲れなかった
一瞬だけ記憶のもやが晴れて見えたそこは
とてもさびしいところで
なにもないところで
しずかで
綺麗で
なんだか、世界がおわったあとみたいだった
あれ、
…みんなは?
ススキは暗くて狭い所で、お兄ちゃんを待っていました、
“ここにいてね”と言われたから、寂しくても怖くても、
襖の外からばたばたと大きな音が聞こえても、
お母さんとお父さんがススキを探す声が聞こえても、ススキはずっとそこにいました。
暫くして、ススキは目を覚ましました。
眠ってしまっていたらしく、いつのまにか家の中はとてもしんとしているようでした。
耳を澄ませてもギシ、ギシと何かの軋む音が聞こえるだけです、
まだお兄ちゃんは迎えにきてくれていなくて、
ススキはやっぱりとても心細くなりほんの少しだけ押入れの襖を
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________そして、ススキはお兄ちゃんといっしょにおそとに出たのでした。
ひどく暗い夕方でした。
もう見慣れた施設の窓にはぽたぽたと雨粒が張り付いて、ちいさなススキを覗き込むので、
ススキは手に持った×××を、いつものように窓枠に吊るしました。
「ねぇ、今日も雨だね。」
太陽はまだ顔を出しません。
四角い枠のなかで、見覚えのある人たちが笑っている。
楽しそうに、幸せそうに。
赤茶髪のおとこのひと、しろいワンピースのきれいな女性、
気の強そうなおんなのこ、優しそうな明るい笑顔の子、
俺にそっくりだけど違うおとこのこ、そのとなりに“俺”がいて、
そして薄墨色の彼は“俺”の手を握っている、そんな写真。
そうだ、みんな…こんな顔をしていたんだ。
小さいころのことを思い出した。
いなくなってしまった、優しい家族のこと、
太陽のような彼に救ってもらったこと、明るい彼女と色々しでかしたこと、
苛烈な彼女が実は結構弱虫だったことや、
さびしがりやの赤いお兄さんと出会って、いつのまにか家族のような関係になったことも。
みんなといろんなことをした。春も夏も秋も冬も、なんども一緒に迎えた。
あのころ俺は普通で、きっととても幸せだった。
…みんなと、会いたいな。
俺のかわいい友達との思い出!
おでこに紅い石を持った彼女は、照れ屋で、頑張り屋で、
優しい…かわいい子なんだ。
どこか、不思議な街で遊んで、
ふたりでチョコレートを食べたり、買い物をしたり、写真を撮ったりしたね。
とても、楽しかった。
ありがとうルチル。
また、会えるといいな。
何度も来た広くて寂しい場所
ほんとうはもっと、人がたくさんいたはずなのに
もっと賑やかな、はずなのに
なのに、ここはやっぱりとても静かで、
そしておれはその賑やかな場所をあまり思いだせないんだ。
まるでこの景色しか知らないみたいに、
遠くておぼろげな記憶のなかにしか、明るい場所が…見えないんだ。
ある朝起きたら、忘れてしまっていそうな…
そしておれは、それに気がつかなさそうなくらいの、薄い画しかなくて、
………。
いつものやさしい雨が降ってきた
今日の雨は、こんぺいとうみたいだ。と
あたたかい雨に包まれながら、ぼろぼろのひろばの、噴水の縁でそう思った。
甘いかなと思ったけど、あんまり味はしなかった。
TVのような砂嵐が記憶を覆っている、
部屋の中で座っている俺は、じいっと、コードに繋がれた小さな箱を見つめる。
机の上に広げられたたくさんの資料は、ことばがよくわからない。
白い箱を指でいじる、カラカラと、中で小さいものがころける音がした。気が、する。
さらに酷いノイズに阻まれて、これ以上は判らなかった。
いったいなんだったんだろう。
おれのなまえは、ススキ
ほにゃらら、ススキ
…上のなまえは忘れちゃった。
下のなまえも、漢字はなんだっけ
……。
みんなは石になまえが書いてある。おれには石が無いから、なまえは書いてない。
さびしいな、おれ、ひとりだけなかまはずれ。
……。
いつか、ススキのなまえも忘れて、おれ、ただのこどもになっちゃうかもしれない。
…さびしいな
おれも、みんなみたいな、なまえがほしいな…
……。
…おれ、ずっとススキでいたいな。
〜おれのいちにち〜
あさ!
起きて、まず顔を洗う。
ひる!
みんなのところに行って、お掃除したり、お花を摘んできたりする。
ゆうがた!
みんなのところで寝っ転がって、一番星を見つけておねがいする。
よる!
はやく寝ないとみんなのお世話ができないから、ちゃんと寝る。
…ほんとは、ちょっとお花のすみれとお話しする。
寝る前のおしゃべりはだめって言われてるけど…
楽しいから、ついお話ししちゃう。
これが、おれのいちにち。
おれのお仕事は、みんなのお世話をすること。
ずっとずっと続けてきて、これからもずっと続けていくこと。
(いちばんぼしは、願いを届けてくれるほし。)
(「…いつか、つめたくないみんなと会えますように。」)
…見たくなかった
空にあしあとがたくさんある不思議なところで
みんなが昔みたいに、幸せそうに暮らしていた。
にいちゃんやともだちが遊びにきて
わちゃわちゃして、楽しそうだった。
おれも一緒にあそびたくて、でも、
そっちにはもう「おれ」がいたんだ。
手をのばしても、とどかなかった。
…ゆめだったらよかったのに
帰ったら、みんなが待ってくれてると思ってた
おれのこと、大切にしてくれた
おれの、大好きなみんなが、
もうお喋りはできないけど、おれが帰るのを、じっと待っていてくれてると思ってた
でも、でも、
みんなが大好きで、大切だったのは
おれじゃなくて
……
おれは
みんなの家族じゃないんだ
にいちゃんの、弟じゃないんだ
……。
おれのこと、だれも覚えてない
おれのこと、しらない
おれ、おれ、
世界で、ひとりぼっちの、
ただの、おばけ
………なまえも、ない…
……
おれ、もうみんなの家には帰れない
たくさんのノイズの中、たくさんのひとたちが現れては消えた気がした。
あおいお兄ちゃん、みつあみのお姉ちゃん、茶髪の先生、おれのこーはい、せんぱい。
他にもいっぱい
誰の顔もわからなかったけど、でもおれはみんなが誰だかわかった。
どんどん消えていって、星がきらきらして、
みんながいなくなってしまったから、おれのまちはあんなに寂しくなっちゃったんだね。
どうしてどこかにいってしまったんだろう?
あっでも、おれ、家族の顔だけははっきり見えたんだ。
はやく帰って、ただいま!って言いたいなあ。
町のみんなのことを思い出した。