レサト
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◆陣営 : Evil
◆名前 : レサト
◆性別 : 男
◆年齢 : 15
◆身長 : 165cm
◆血液型 : A
◆ステータス
【HP/1(+14)、攻撃/3(+2)、魔適*/10(+40)、耐久/3(+15)、魔耐/6(+17)、敏捷/10(+3)】
◆装着スキル / SP : 300(+500)
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個人ページ
自毛は色素の薄い、まだらな金髪。
片目が隠れるアシンメトリーヘアを、
魔法で真っ赤に染めている。
光を通さない、真っ黒な瞳の三白眼が特徴的。
人形のような青白い肌、
骨が目立つ華奢な体躯であり、不健康な印象。
純粋で凶悪。他人を欺くことが大好き。
衝動的でキレやすく、気分の上下が激しいため行動が読めない。
大人しくしていれば穏やかで人懐っこい性格をしていて、
一度忠誠を誓った相手には特に従順。そして盲目的。
「人に飼われた蠍の名を知らないか?
この果たされぬ墳怒を、報われぬ快楽を、君は知らないか?」
「悪戯が好きなのさ。君は騙されたと思うかもしれないけれど……
これは、オレなりの好意だよ。ヒヒヒ、オレはね、君を好いてるんだ」
記憶が無いことについては、しがらみが無くて好都合と感じている。
記憶を失くす前より、過去へのこだわりが無いため誰にでも友好的。
おぼろげに檻にとらわれていた時の感覚を覚えており、
今のままで良い、思い出したくないという思いが強い。
◆返還記憶-----
善陣営のクレール・デュノアイエについての記憶。
美しい紫水晶の瞳をした彼について思い出した。
未熟な自分に初めて友愛というものを教えてくれた人。
自分の過ちを教えてくれた人。
彼の美しさや正直さに焦がれて、
言葉にできない想いを口づけに預けて、彼と別れたこと。
15のときに杖をもらい、魔術師として
「蠍火」の名をもらったことについて思い出した。
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それは彼の矜持だ。
それは彼の宿命だ。
それは彼の、命より重い契約の印。
我が胸に燃える炎よ、その憤怒を持って、全てを焼き尽くせ。
手紙を読んで、双子の姉である
シャウラの記憶について思い出した。
彼女とともに魔術師の家で暮らしていたこと。
幼い時から時間を共にしていたこと。
彼女を何よりも慕っていたこと。
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姉さん、貴方を守れなくて心が苦しい。
誰よりも、近い場所にいる人。
そして、誰よりも貴い人。
自身に一番最初に愛を注いだ存在である「母」、夜闇の魔女について思い出した。
姉であるシャウラとともに、母に見守られながら育ったこと。
その愛は歪んだものであっても、彼にとってはかけがえのないものだった。
愛を知った魔女は狂ってしまう。
狂い、心を失う前に、母は最後に願ったのだ。
自分を、この手で殺せ、と。
この手が覚えている。生暖かい血の感触を。
この耳が覚えている。母の呪いのこもった「ありがとう」という言葉を。
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母さん。オレはあなたの望んだ子になれましたか。
母さん。オレは正しいことをしたんだよね。
母さん。もう泣くのをやめて、どうか、オレのことを見てよ。
自身の身体に、大蠍の「怒り」が封じられていることを思い出す。
この憤怒こそ、自身に流れる魔の血を示すもの。
それは彼の根源であり、彼の誇りでもあるのだ。
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オレのこの身体に流れる血、それを燃やすもの、それこそがこの憤怒だ。
いかなることがあろうとも、この憤怒をさますものはない。
それはオレの宿命であるから。
同胞である悪魔、蜘蛛の悪魔の真祖に、
自身が半分人間であることから、「穢れた半魔」と罵倒された事を思い出す。
この血に不満などなかった。この屈辱を受けるまでは。
半魔である自分でも、純血の悪魔と同等の力を得るため、
その挫折から、魔術師を目指すこととなった。
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誰であろうと、この血を罵る事を許すものか。
この身体に流れる魔の血は、その憤怒は、真のものだ。
魔術師は魔女の忠実な夫だ。
彼女たちの為ならば、
時に召し物を変え、
時に声を変え、
時には顔すら変えてみせよう。
夫は愛に忠実でなければならない。
愛に忠実でなければ、夫にはなり得ないのだから。
そして、君たちは秘密を持たなければならない。
目の前にいる彼女にだけ忠実であるために。
その秘密を持ち歩きなさい。
秘密は、やがて呪文になる。
君たちはそうやって杖を持つ。
それを振るう時こそ、己に正直になりなさい。
その時こそ、君に名前を与える時だ。
全ての知恵に忠実でありなさい。
その時こそ、君は魔術師と呼ばれるのだから。
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異世界アウラステルラにおいての魔術の知識、
および魔術師の掟、願いの林檎について思い出した。
なにか、大切な記憶があったはずだ。
けれど、それは暗闇にのまれて・・・
なにも、思い出せない。
(自分が殺した母親の記憶を、他者に明け渡したので、何も思い出せなかった)
魔術師として「蠍火」の名を与えられ、
魔術の探究に勤しんだこと、
またその探究心のまま、世界を飛び回った、一番楽しかった時期。
半人半魔としてのコンプレックスをもつレサトは、
「穢れ」と呼ばれ下等な者として扱われた悪魔・ファウストと、
通じ合うものを感じ、いつしか友情を築くようになる。
ファウストとは魔術師の館で
幼いころから一緒に暮らしていた育ての親でもある。
そんな彼にレサトは持ちかける。
広い世界を見てみないか。と。
ファウストはその持ちかけに乗り、二人は世界中を旅してまわった。
長い間幽閉されていたファウストにも、
それは新鮮な光景であり、二人は感動を共有し、苦楽を共にした。
旅の範囲は広い。なにせ悪魔の二人旅だ。
しかし、追放を受けた身であるファウストは、
魔界には入ることができなかった。
二人は画策する。
いつかそこを訪れるときは、あの地を手中におさめてやろう、と。
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彼と歩む道は、どんなものであっても鮮やかだった。
忘れないさ、愚直で、
少し意地悪で、まぬけなことをしては、
オレをいつも笑わせる、オレの親友のことを。
・・・少し、悪く言いすぎたか?
すまない、君に似たんだ。
魔術師の館で、ねーちゃんや先生、
悪魔のファウストと一緒に暮らしていた。
でも、納得いかないことがある。
オレは魔法のことはよくわからないし、
ピアノも上手に弾けないし、
ねーちゃんには怒られてばかりだし、
猫にもなつかれない。
あいつ、オレの服にゲロばっかりするんだ。
どうして「アイツ」はうまくやるんだろう。
あいつはいう。"そりゃあオレが、悪魔だからさ"って。
人間のオレと、悪魔のアイツ。
夢幻の魔女は、人間のオレに「ピピリ」、
悪魔のオレに「レサト」って名前をつけた。
オレは二つの名前と、二つの心を持っているんだ。
なあ、思い出したかよ。
しらんぷりしやがって、ふざけんなよな。
オレ、ずっとここにいたんだぜ。
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もう一つの人格、「ピピリ」について思い出した。
星をやどした魔術師に、蜘蛛の悪魔。
それに、同じ蠍のからだから生まれた双子の姉。
オレは人の身から生まれた存在ではない、
だから厳密に、血のつながった家族というのはいないのだけどね。
でも、彼らがそう呼べる人たちだ。
魔術師は創造主であり師として、蜘蛛の悪魔は親友として、
そして姉は唯一無二のきょうだいとして。
奇妙な組み合わせではあるが、
あの館で過ごした日々は穏やかなものだったように思う。
……しかし、何かが欠けている気がする。
大切な何か、誰かがいた気がする……。
月という言葉を、愛おしげに呟いた彼の声を覚えている。
彼の眼孔に咲く、赤く鮮烈な薔薇の色を覚えている。
ひらひらとオレの言葉をかわしては、
曖昧な返事をして笑って、
ああ、いや、彼は面倒だったのかもしれない、
それなら悪かったけれど、でも彼は優しかったし、
彼と歩んだいろいろな出来事について、
今思い出してもくすりと笑いがこぼれる。
ちょっとおかしなところも、オレは好きだったよ。
彼の見せてくれた、森の中の泉をきっと忘れないだろう。
美しい景色の中、彼がくれた贈り物が、
今手の中にあることを幸運に思う。
なあ、ジェル。
君を、友人と呼ぶことを、……許してくれるかな?
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「怠惰の魔女」ジェルファルレイについて、思い出した。
……君を失った日、オレは彼女への"弔い"として、
「レサト」としての記憶、
そして魔術師としてのすべての力を杖とともに封じて、眠りについた。
「この月を忘れない」と君は言った。
「月は陰るよ」と、オレは言った。
……オレは怖かった。そう言った君が、オレの記憶から離れていってしまうことが。
失うことを確信した瞬間、その恐怖はどんどんと広がっていった。
だからその言葉に頷けなかった。
"君を忘れることが怖い"と、そう告げた。
君の言葉に頷けていたら、君を安心させることができていたら、
オレはこんなに、後悔することはなかったかもしれない。
ああ、この痛みが証明だ。
月が陰り、たとえそれが見えなくなっても、
君が見たその月を、忘れたくないといった月を、
……君を失った"痛み"を、まだ、忘れていないよ。
"Lesath" ──霧の中にあるもの。
蠍座の毒針の星の名だ。
この体に封じられた大蠍の悪魔になぞらえ、
隣に並ぶ"shaula"と、双子の姉の名と揃えて名付けられた。
この体には二つの心が宿っている。
ひとつはオレの心、大蠍の悪魔の人格。
それが、レサト。
もうひとつは人間として育った人格の心だ。
それが、ピピリ。
これも、蠍座の同じ星に由来する名だ。
レサトと名付けたのは、母親に当たる「夜闇の魔女」だ。
ピピリと名付けたのは、
それは第二の母親と呼べるだろう、「夢幻の魔女」。
この魔女との縁の深さから、
オレを"魔女の愛息子"と呼ぶ者もいるらしい。
霧の中に潜み、針をもたげながら、期を待つ。
さあ、毒の味を知りたくはないか?
ならば、歩み寄っておいで。
最高の一瞬で、君を快楽へと誘ってあげよう。
──……崩れていく空を憶えている。
「預星(ちょせい)」とは、世界の均衡、そのめぐりを保つために与えられる役目。
その発現は、つまるところ自分自身の"気づき"によるものだ。
"災厄"──蠍の星の使いに選ばれたオレの役目。
病を運んでは国を焼き、人の心に眠る悪を唆しては嘲り嗤った。
災いは時間を遡り、ついには"楽園"の崩壊を招いた。
神獣とともに生きる人々に願いの林檎を与え、その捕食から彼らを解放した。
翼を広げ飛び立つ神獣、枯れ落ちる永遠の樹、美しい瞳の色を、"永遠"を失っていく人々。
そのすべては、この身体が震えるほど美しかった。
あの、崩れていく空を憶えている。
世界に訪れる"災厄"として、滅びのときを招く蠍の星の、記憶。