アーネスト・シザーフィールド/レンド
◆陣営:justice
◆名前:アーネスト・シザーフィールド(Ernest・Scissorfield)/レンド(Lend)
◆性別 : 男
◆年齢 : 22
◆身長 : 176cm
◆体重 : 61kg
◆血液型 : A
◆ステータス
【HP/6(+4)、攻撃/3(+7)、魔適/5(+45)、耐久/9(+4)、魔耐/9(+10)、敏捷/3】
◆装着スキル / SP : 300(+460)
◆
個人ページ
中性的な容姿を持つ黒髪碧眼の青年。
れっきとした成人男性なのだが少し童顔気味で、頻繁に性別を間違われる。
青年と称するよりは少年、いっそ美少女とでも言った方がしっくりくる見た目。
『空を閉じ込めた硝子玉』と形容される、透き通るようなスカイブルーの瞳が特徴。
実は二重人格で、副人格はレンドと名乗っている(後述)。
主人格のアーネストはいわゆる「天才」で、発想力もさることながら
その高度な情報処理能力はコンピューター並み。
特に理数に優れるが知識は幅広く、
生物化学はもちろんのこと文学、芸術、歴史にまで及ぶ。
ただし、優れた頭脳の代償なのかコミュニケーション能力に重大な欠陥が見られ、
言っちゃいけないことばかりバンバン口に出してしまう上
それらがことごとく事実であるため余計に人を苛立たせ、
友達は片手の指でも多いくらいしかいない。
また三姉弟の末っ子で甘ったれな部分があり、ワガママで横暴、不遜、
その割りに嫌われるとすごく傷つく面倒な性格。
気まぐれな割りに、構ってもらえないと拗ねるところは猫に似ている。
悪気がある訳ではないので、根はいい子。
対して、副人格のレンドは陽気で気さく、誰とでも仲良くなれるコミュ力の塊。
ただし彼はアーネストが、自身の内に両立させ得なかった
憎悪・怒りを代わりに抱えるために生まれた存在であり、
ひとたび仮面を剥いでみればそこには暴力性と加虐性しかない。
いわばアーネストの防衛本能がそのまま人格になったような形で、
アーネストを害する者は全て排除しようとする。
人格が分離してしまった原因は彼の家族にあるのだが、
現在は和解しているということもあり
アーネストもしくはレンドの口からその経緯が語られることはほぼ無い。
「誰か、自分にとってとても大切だった人のことを忘れている気がする」、
という焦燥感があり、なくした記憶を取り戻すことに対しては積極的。
ワガママで不遜で寂しがり屋な性質は変わらず。
レンドが自分の内にいる理由がわからないため、
彼に対してはほんの少し、恐れや不気味さを感じている。
自分が存在している理由は分からないが、
「アーネストを守る」という、自身の存在意義はわかっているため、
ひたすらその目的を遂行することだけに心血を注いでいる。
記憶を取り戻すことに関してはあまり情熱が無い。
周りの人間に対しては基本アーネストの感情に従うことにしているが、
個人的にも快/不快程度の区別はつけている。
◆返還記憶-----
自らの住んでいた場所が宗教に支配されていたこと、
また自身がその神を信じていなかった為に迫害を受けていたことを思い出す。
家族と離別した瞬間自体はまだ思い出していないが、
迫害から逃れ生き延びようとする自分が
いつも見知らぬ誰かと二人きりであることには気が付いているはずだ。
またレンドだけは、自分が迫害から主人格を守る為に生まれた
“防衛本能”であるということを思い出すことができただろう。
父の書斎に身を潜めている。
罵り声をあげドアを叩く家族たち。
大好きな母、大好きな姉、大好きな、……大好きな、兄。
彼に蹴り上げられた痛み。
だが引き裂かれるようにいたむのは身体ではなく心の方だ。
独りで生きていかなければ。
亡き父の遺品を手に取る。
飛行機乗りだった彼のゴーグル。首に下げ、隠し扉をくぐる。
12歳の少年を、守ってくれる人はもう、誰もいない。
気付いたときには“そう”だった。
見たものは忘れない、聞いたものは流さない、計算は間違えない、見通しは誤らない、
どれほど膨大な情報であっても瞬時に記憶し処理できた。
「どうして、こんなことも分からないの?」
やがて、察する。周りがおかしいんじゃない。
俺が、“特別”なんだってこと。
――Why can you solve it?
――Because……I am a 'Genius'.
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自身が“天才”であることを思い出す。
蜂蜜を紡いだような、艶やかな金髪。
それを強く強く螺旋状に巻き、赤いリボンで留めていた。
いつも暖かく優しく笑って、俺たち弟を眺めていた人。
でもずっとどこか“変”だと思っていた。なにか“歪”だと。狂ってしまってると。
彼女からは蜜の匂いがして、それは不穏なまでに甘くて、
--貴女は兄に、何をしていたの?
兄が死ぬと知った。論文でしか見たことのない新規の病、その犠牲者として。間違いなく、容赦なく、半年後に貴方は死ぬのだと。
認めたくなかった。だってやっと“再会”して、十年前に止まった時計が、貴方のおかげでやっと動き出して、その途端に壊れてしまうなんて、じゃあ俺達はなんのために“もう一度出会ったの”? 貴方は何故俺を“掬った”の? 湖の底から。遠いあの日から。
止め処の無い感情が、溢れて、溢れて、抑えようもなくて、全て貴方に向かっていった。責めるべきじゃなかった、わかっていた、なのに俺はナイフをとって、十年前に貴方を刺したあの時とまるで同じにーー見開かれた目。揺れる青色。彼の胸に刺さった“言葉”を抜くこともできず駆け出した。呼吸するたび冷えた空気が心の臓を酷く痛める。
……ねえ。俺は、また失うの?