なみ
◆陣営 : Evil
◆名前 : なみ
◆性別 : 男
◆年齢 : 12
◆身長 : 148cm
◆ステータス
【HP/4(+3)、攻撃/3、魔適/8、耐久/10、魔耐/9、敏捷/10】
◆装着スキル / SP : 300(+120)
◆
個人ページ
艶やかでふわふわな癖のある暗黒色の髪、
瞳は長く伸びた前髪の後ろに隠れていて良く色が見えないだろう。
後ろ髪は肩に触れない程度に短くされている。
まだまだ幼い輪郭は子供が抜け切っていない。
感情表現豊かなようで、紅く柔らかそうな唇はよく動く。
肌の露出が極端に低く、頭部位しか肌に触れられるような場所が無い。
身体の大部分は何かしらの服で包まれているようだ。
良くも悪くも、"子供らしさ"は残っているようだ、が、それだけではない。
行動や思考回路は通常のソレとは異なる場合の方が多く、
何をするかはその時にならなければ分からない。
か弱く、貧弱で、力を持たせていない今ばかりが幸運だ。
記憶を無くしていても、彼は変わらないから。
心配いらない、大丈夫。
◆返還記憶---
どうしてだかは知らないけれど、僕達はあの女の涙をよく見ていた。
毎日と言っていいほどによく、見せられていた。
なに?
なんで泣くの?
何かをする度に、とても悲しげに眉を歪めて、
僕達の素の手を片方ずつ取って、ただ涙を零す。
女の刺すような感情が逆流するように肌から流れてきても、僕達の涙は流れない。
なんで"その程度で"泣けるのかが、全然分かんないんだよね。
そう言ってもやっぱり、悲しげに泣くだけなんだ。ふしぎー。
誰も、女を支えるものはいない。手もない。
だって、その指に嵌る円は、××と交わされたものなんだから!
かわいそうに!かわいそうに!
女は僕達の居ないところでだけ、ひとり、
その華奢な肩にのしかかる二つのものを下ろすように。いつも吐き出す言葉があった。
こっそりと、ひとりで顔を覆う女を覗き込んで、わらっていたんだ。
何度も何度も。女が自分に言い聞かせるように呟く言葉を盗んでいた。
「僕達は頭が可笑しいんだって、」「リンが言ってたー」
『微々たる涙は雨にもならず、溜まらず×にもならなかった。』
ああ、神よ!神よ!
どうしてあなたは我等を"空っぽの器"として作り上げたの?
ナカミさえ入って居なけりゃあ、ガワさえ上手く出来ていりゃあ、
はいオッケーなんて、ああ…なんてガバガバの手抜き判定。
管理体制、だいじょうぶ?ちゃんと見てるのかな?
ああ、もう見放されたから、ダレもそこに居ないんでしたっけ?
ねえ、×××はなんて言ってたっけ?
ううん、興味ないから忘れちゃった。
まぁ、
とりあえず?
とりあえずで!
「ごめんなさい!神よ!懺悔します!」
「…くすくす、あはは。なみったら、ホントウの馬鹿みたい、やめなよ」
「いいじゃん、もう終わり?なら帰ろうよ、××」
「はーい、おしごとって大変、こんなに汚いのにね」
「おかたづけは明日の明日の明日に回しましょう!」
奉っていた彼らの信仰は、蕩けに溶けて、凪いだ水面にかくれんぼ。
今じゃあもう誰が誰だか分かりゃあしない。
腐った身体の上で僕らは素のまま手を繋いで、天上にバンザイを贈る。
"みんな"もほら、声さえあれば神様は絶対見つけてくれるんだって。
え、喉も無くなっちゃった?うーん、其れはムズカシイネ。
お片づけなんて忘れて、僕らは家路を競争で帰る。
ちょっとは楽しく出来たかな?ううん、少しは楽しかったよ。
「…ほら、ね、あとひとくちだけだよ、がんばろ?」
物心ついた時には、そう、僕達はふつうに、"子供"と呼ばれるような感性は持ち合わせていなかった。
何時の間にか手に入れていた知識や、それを扱う為の知恵、溢れて止むことがない感情に、
それらをどう扱えば、どうなるか、……一体、此れらはどんな僕から貰ったんだろうね?
とろとろに溶けた抜け殻は、とても身近で当たり前のもので、よく傍にあった。
翼で羽ばたき空を飛ぶ僕の気持ちも、
四足で地を駆けて餌で腹を満たす僕の気持ちも、
泣く僕をあやして乳をやり、我が子の面倒も見ながら世話に駆け回る僕の気持ちも…、
知っているということは宝物で、此の僕がじぶんで体験しなくても、其れを教えてくれる僕らのことも大切なもの。
それに、生まれた瞬間から隣には、一緒になれない"僕(なぎ)"が、ずっといた。
いつか、いつか、僕は君とも、ひとつの僕になれるかな。
もっと力をつけて、僕に相応しい僕になるから、待っててね。待っててくれるよね?
「……ずっと一緒にいられたらいいのに」