涙の記憶
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陣営:制限なし
推奨人数:1人
推奨スキル:注視、聞き耳
時間:1時間程度
GMボーナス:ステータス成長5pt スキルポイント50pt
ダンジョン「人涙保管観察報告所」専用シナリオです。
探索、RPがメインのシナリオです。
クリア失敗は基本ありません。
GMを希望される方はシナリオをよく読み込んでください。
制限時間はなし。
※シナリオに書かれていない情報については、GMの裁量にお任せいたします。
以下フレーバー文となります。
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ひとはどんな時に涙を流すのか。
その涙が持つ記憶とは、どのようなものなのか。
涙に、意味などあるのだろうか。
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1.「涙」の記憶を得る。
2.自死する。
3.硝子容器を壊す。
上記いずれかを満たせばクリアです。
2、または3でクリアした方には、クリア報酬はありません。
気付けば、貴方は見慣れた自分の部屋にいる。
頬を撫ぜる雫は…何だろう。
(ラストRPを待ってあげてください)
一つ、どこかで涙の落ちる音が聞こえた。
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ここで「人」とは、
「涙」を流すことの出来る体か、心を持ったもののことを言う。
その世界に存在するすべての人の体に見えないパイプを繋げ、
心を硝子容器とし、体と心が流した「涙」を「管理」する場所。
夥しい数の心が所狭しと置かれ、心を満たす涙の音が止まない場所で、
たった一人、少女がいる。
→NPC:ルイ
一人称「当方」
雷を孕む雨雲色の髪と瞳。男とも女ともつかない声色をしている。
肉体的には「女性」に見えるだろう。
にこりともしない。感情そのものが「無い」
まるで、心が壊れてしまったかのように。
※探索者が「呼んだ時」「誰かいないの?等と尋ねた時」のみ、
どこからともなく出現してください。
訊かれたことに困ったら「存じません」や、
「禁則事項ですのでお答えできません」で構いません。
・君は誰?
「ここの管理をしているものです」
・名前は?
「ルイ、と申します」
・ここはどこ?君の仕事って何?
「”涙”を管理するところです」
「当方の役割は、”涙”の管理、観察、報告です」
・どうしてそんなことをしている?誰に?
「存じません」
・帰りたい
「帰りたいのなら、お帰りになればよろしいのでは」
「当方は貴方の帰還を止めません」
・どうやったら帰れる?
「…権限行使不可。なるほど、見覚えもないわけです」
「貴方が同一世界の住人ではないということを把握いたしました」
「この世界の住人…繋がりを持つものであれば、こちらの使用権限の効果範囲内です」
「帰りたいのなら、こちらへ」
→繋がれていない、孤立した硝子容器の場所へ案内します。
もしも孤立した硝子容器に触れること(世界の一部となること)を拒むのであれば、
「ではどうしようもないですね」と無感情に切り捨てても構いません。
※もしも探索者がNPCに危害を加えようとしたら※
NPCは怒りもせず、悲しみもしません。ただただ加えられる危害をそのまま受けます。
PCから何か煽りを受けても何も反応しなくて良いです。
PCが殺すというのなら、殺されても構いません。
心と体の壊れた「なにか」がそこに転がるだけです。
(NPC殺害後は、クリア条件3を満たしても帰れません)
「嬉しい、腹立たしい、悲しい、楽しい…何を想って、人はその雫を零したのでしょうね」
「涙に、意味などあるのでしょうか」
「疑問に思うだけです。興味はありません」
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雨が降っていたような気がする。
ふと目を覚ますと、探索者は大量の硝子容器に囲まれていた。
酷く脆い、繊細な硝子容器を満たすのは、宝石、水、血…様々な何か。
容器に触れれば誰かの「涙」の記憶が流れ込んでくる。
瞳から零れた涙、心が流した涙。
涙の価値とは、意味とは。
空間を進み、孤立した硝子容器に触れた時、
自身が流した「涙」の記憶を得る。
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空が泣く。涙が零れる。
そこに、「 」などあるのだろうか。
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一つ、零れる音が聞こえる。
一つ、落ちる音が聞こえる。
途切れぬ音に、目を覚ます。
「注視/幻視」→周囲
大量の硝子容器が貴方を囲んでいる。
しかし、配置に統一性が無いせいで囲まれているように錯覚してしまっているのだと
すぐにわかるだろう。
かろうじて抜け出せる隙間は……、ある。
「注視/幻視」→硝子容器
形や大きさ、中身は様々だ。綺麗な球体もあれば、歪にひび割れたものもある。
中には水…?だろうか、液体が満ちているものも、
宝石のような結晶が一つだけ入っているものもある。
蓋はなく、どこからか伸びているパイプが取り付けられている。
そのパイプから運ばれてきた「中身」が
今一つ、中へ落ちたのを見た。
「聞き耳」→周囲
一つ、零れる音が聞こえる。
一つ、落ちる音が聞こえる。
音は途切れることがない。
※硝子容器に触れたなら。
その硝子容器の持ち主の「涙」の記憶を見ることが出来ます。
GMの好きに考えても良いですが、GM自身の参加キャラや関与キャラ、
探索者や探索者の世界には一切関わりのない存在のものにすることお勧めいたします。
(出身世界シナリオへの参加不可などの関係上)
ひたり。その硝子容器に触れると、
貴方の中に、誰かの「涙」の記憶が流れ込んでくる。
以下サンプルです。
涙が宝石になる私には"価値"があるのだと、誰かが言った。
涙を一つ売れば家が建ち、二つ売れば屋敷が建ち…五つ売れば、城が建つ。
私を売った時、両親は何を得たのかしら。
けれど、私の涙が潤すのは誰かの懐ばかり。
渇きを訴えるものを癒す水の一滴にすらならない。
力尽きるものへの手向けの一滴にすらならない。
私の涙なんて、私の価値なんて、所詮そんなものよ。
ぼくがなくと、おかあさんがおこります。
だから、なみだをながしません。
ぼくがなくと、おかあさんがかなしみます。
だから、なみだをながしません。
…でも、ひとつ、ふたつ、…みっつ、いくつも。
むねのなかで、なにかがおちていくおとが、きこえるんだ。
硝子容器はいとも簡単に壊れ、中身があれば、止めどなく零れてくるでしょう。
NPCは出現しませんが、世界の一部を壊すという行為で
世界に干渉…繋がりが生まれたため、NPCの持つ権限の使用効果範囲内となります。
異質物としてこの空間から強制排除、箱庭の世界へ強制送還となります。
自死する場合は、誰も止める人はいません。
シナリオクリアですが、クリア報酬は入手出来ません。
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意識が薄れ、掻き消えていく。
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→EDへ
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隙間に体を滑らせ抜け出すと、一本の通路に出る。
通路と言っても、硝子容器の配置によって通路になっているだけのもので、
きちんと通路として作られたものではないようだ。
「注視/幻視」→周囲
また、大量の硝子容器がある。
ひぃ、ふぅ、みぃ………数えきれない。
壁や天井、床を走る硝子パイプは無数に枝分かれし、うねり、
中を通り巡る「何か」を運んでいるらしい。
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パイプの伸びる元へと向かうと、少し開けた場所に出る。
そしてそこには、
パイプに繋げられず孤立した、真新しい硝子容器が一つあった。
誰のものでもない容器に触れると、どこからか伸びてきたパイプが貴方と容器を繋ぎます。
無色の容器に映るのは、貴方の「涙」の記憶だ。
涙を流した意味、流した涙の価値、
自分の涙に、「 」はあったのだろうか。
(探索者のRPを待ってあげてください)
−−−−−貴方の心に沿って、容器が形を変える。
貴方の心が、瞳が流した涙の分だけ、中が満たされていくだろう。
あるいは、満たされなかったのか。
そうして少しずつ、少しずつ…意識が薄れていく。
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→EDへ
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▽クリア報酬
・SP50
・自身の「涙」に関する記憶の一部分
(セッション中RPしたものとなります)
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