ねこ
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陣営:制限なし
人数:1人
推奨スキル: 注視か幻視、回避、説得またはアイドル
準推奨スキル:逃走、ヒーリング、閃光
時間:3時間〜
GMボーナス:最大3回まで取得可能。下記どちらかを選択。
@ステータス+3pt&SP+30pt
Aステータス+3pt or SP+30pt
+
中心にネコ目の描いてあるちいさなピンバッヂ、流星の形をしている。
…なにか妙な力を感じる。
ダンジョン【西野別邸2F】専用のシナリオです。
・1人用のシナリオとなります。
・このシナリオでは「精神対話」で言葉を送ることができません。
・探索者は、アイテムをダンジョンに持ち込めません。
(持ち運ばなくてよいもの、また小さな探索系のアイテムなどは申請により許可します)
・特殊な条件による探索により、手を使う固有スキル、
言葉を使う固有スキルその他が使用できない場合がありますのでご了承ください。
・戦闘に使うスキルに限り、成功値の上限は99となります。
※シナリオに書かれていない情報については、GMの裁量にお任せいたします。
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→NPCの身代わりになる事で分岐。
→限定スキル【グリマルキン】を使用して自分の命を差し出すとともに、
→限定スキル【グリマルキン】を消失させて元の人間に戻るルート
Aルート(身代わりルート)
「一番奥の扉」を通り、イベントを起こし
て【グリマルキン】のAを発動させた場合はこちらのエンドになります。
なお【グリマルキン】を解放していない場合の身代わりは、
探索者の死およびNPCの死の描写後にたった1度だけ、部屋に入る前に巻き戻るものとします。
その時の探索者の記憶は保持したままで構いません。
・あなたはNPCを守るために前へと飛び出します。
NPCは驚愕してあなたを怨念から遠ざけようとはしますが、
…その手はあなたの体をすり抜けました。
"精霊であるあなた"が発する光に跳ね飛ばされるようにして、
彼に乗っていたものは宙に霧散します。
あなたの命と引き換えのその光はどんどんと強くなり、体が壊れていくのがわかります。
魂が裂けていくのがわかります。
しかしあなたは自身の魂を使って、彼を、
そしてここに溜まった澱みを、全てを救えたでしょう。
あなたは遠くに、短い時間を共に歩んだ彼の声を聞きながら眠りにつきます。
→Aルートクリアになります。
→「箱」を使うエンド(猫の情報D裏に詳細がある)
→「箱」に自身の「人と違う部分」と「媒体」を詰め、元来た階段へ飛び込めば帰還できる。
Bルート(謎解きルート)
限定スキル【グリマルキン】を解放した場合に発生するルートの一つ。
猫の情報Dの裏ページに従い「人と違う部分」を自身の銀の爪で切り落とし箱に収め、
最初の場所を通って元に戻るルート。
部位を切り落とし猫の形でなくなった時点で【グリマルキン】は消失します。
本来箱に収めるものは最初から唯一所持しているアイテム【鈴】と、
「人と違う部分」の【耳】、【ひげ】、【肉球】、【尻尾】ですが
鈴以外は別に違っていてもGMが「それっぽいな〜」と思ったらOKでいいです。
箱に収めた後は探索者1人の移動であってもエネミーとの遭遇ダイスは発生しません。
(フレーバーとして振ってもよいです。)
そしてこの際切り落としたあとに出血を止めず、自分で歩くと体力を消費します。
1ターンに消耗するHPはGM判断となります。
シークレットダイス1d(〜探索者のHPアウトラインギリギリまで調整する)で
階段に辿り着くまでのターン数を決め、HPが尽きるまでに辿り着けたらクリア。
なおNPCが生きている場合は治療して運ぶため、HPの消費はしません。
手順を間違えた、また辿り着けず力尽きた場合はCルートとなります。
・あなたは古びた階段を降りている。
それはどこまでも、どこまでも…まるで、
地獄の道のように深く長く続いているようだったが、
コツ、コツと人の足で
………
まっすぐ、まっすぐに降りてゆくと、
……
いつの、間にやら…
…
→Aルートで【グリマルキン】を開示せずに2回目も身代わりになったり、Bルートの手順を間違えた場合、そしてBルートの出血多量でHPが無くなったりした際はこちらに分岐する。
→これ以外はロストエンドにはならなず、やり直しになる。
→NPCに任務の達成と荷物の回収を諦めさせ、
自分と共に階段を降りさせられればこのルートになる。
→NPCを置いて一人で下りてもこのルートとなる。
なおその場合は「一番奥の扉」でイベントを起こしていなければ
蜘蛛に阻まれてしまい下りられない。
→猫の情報を全て取得せず【グリマルキン】を解放していない事が条件であり、
→もし解放していた場合は降りようとした時点で
何かしらの障壁に弾かれるため、このルートには行けない。
一番奥の扉で「白い箱」を使うルート。
荷物を取りに行く の時点で特殊判定が発生するので、こちらを参照してください。
【一番奥の扉で、NPCの荷物を取りに行こうとした場合】
回避か敏捷*2-5を二回振って 成功したら荷物とNPCの間を行き帰りできます。
荷物は数種あるので、どの荷物を持って帰るか聞いてください。
持っていけるのは1つだけです。
→探索者がNPCに渡す場合は1d100<=80で判定して、
成功すれば特殊ルートに突入する。失敗の場合は白い箱が起動しない。
→特に何もない。
→中にひとつ、小さな白い箱が入っている。渡せば確定で特殊ルートに突入する。
探索者が1行動をする度に1d100<=80でNPCの気絶判定を行う。
失敗したら気絶となる。起こす場合は少しの衝撃があれば起こしてよい。
何かを渡すなどして彼に近づいた場合は、受け渡し自体は成功するが
近寄った時点で“それ”より攻撃を受ける。
1d50が攻撃ダイスとなる。
攻撃を回避する場合は回避そのままか、
1d100<=(敏捷*2-5)の数値でダイスを振らせてください。
受け渡しに成功すると、以下のイベントが起こる。
・彼は苦しい中でも、早く逃げろと言うようにあなたを見つめているが…
彼にそれを渡した瞬間、
“それ”は突如、ぐらりと傾く。
「…退け」
あなたの渡した「白い箱のようなもの」が、“それ”を睨みつけた彼の手の中で
くるくる、くるくると独楽のように回っている。
その回転に合わせるようにして、
ほつほつ、ほつほつと、まるで綻びるように、糸が解けるように
“それ”がどこかへと消えてゆくのが、あなたには見えるだろう。
甲高い悲鳴のような音と一緒に
……
…
「……」
あたりはもう シン… としている。あなたの目にも、耳にも、なにも危険は届かない。
その後は、適度なタイミングで以下のイベントを入れてください。
……
…
…あなたも肌に ジュウ と焼けるような感覚がするのがわかる。
綻ぶような、ほどけるような熱だ。
そうして ひゅわん、と蒸発するようにしてあなたのひげが消える。
時間はもう幾ばくも無いだろう。あなたも彼らのように消えるのだと、
この精霊の体は消えてしまうのだと、確信めいて理解できた。
ドアを開けて、肩の荷が下りたような彼と話しながら廊下をゆく。
ひとつ進むたびに足が。また足が。
しっぽが、ついには耳先からも、
どんどんと解けていくのがわかる。
Bルート、Dルートと同じく、階段を降りればクリアとなります。
・あなたは古びた階段を降りている。
それはどこまでも、どこまでも…
まるで、地獄の道のように深く長く続いているようだったが、
コツ、コツと人の足で
………
まっすぐ、まっすぐに降りてゆくと、
……
いつの、間にやら…
…
→エネミー・蜘蛛にやられたり、上記ルートを失敗してロストした場合はこちらになります。
→やり直しの時は、ヒントや情報を多めに渡してあげてください。
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どこかの家の二階です。
「一番奥の扉」以外はどの部屋にも、霊的なものは残滓すら存在しません。
数年前に放棄された誰かの別荘であり、また余談ですが、民間の研究所兼実験場だった場所でもあります。
探索者が猫に乗り憑ってしまったものです。
探索者の好きな見た目で描写してよいです。
この猫は爪が銀色に光っており、爪には固定値が+1付きます。
その正体は使い魔としての猫の精霊であり、
どこかの魔術師が誰ぞに依頼を受けてNPCの彼を守るために派遣されたものです。
探索者と共にダンジョンを探索するNPCです。
彼は誰ぞの任務を受け、単身この場所へ探し物をしに来ています。
本来は色々と所持していたはずなのですが、
この場所に入る際にエネミーに盗まれてしまい、今は少々不安が残る装備で探索をしています。
精悍な顔立ちをした黒髪短髪の若い男で、口数は多くないですが猫派です。
以下データ
→【NPC:飛ん母】
黒髪短髪の若い男性、長身で体格がよい。
大きなスコップを持ち、ぶ厚いブーツとアーミーベストを身につけている
猫語は喋れないので、言葉での意思疎通はできません。
◆ステータス(猫基準)
(HP/80、攻撃/80、魔適/5、耐久/60、魔耐/1、敏捷/20)
(※人間基準だとこちら(HP/40、攻撃/40、魔適/5、耐久/30、魔耐/1、敏捷/20))
◆装着スキル
注視/聞き耳/
攻撃_素手/攻撃_武器(虫貫通)/防御_素手/防御_武器/
受け流し_武器/武芸/
回避(80)/直感回避(150)
技術_修理(70)/
庇う/応急手当/応急手当_物理/
◆所持品
スコップ(物理固定+2)/ワイヤー/分厚い手袋/応急セット
初期は【???】と表記される
GMはPLに以下のスキルを装着させること。
→限定スキル【???】
このスキルは猫の形をしたもののみ装着できる。
また、スキル区分での優先順位はトップとする。
@嗅ぎ分け、天啓、精神対話を自動取得する。
この精神対話は魔法スキルとして扱われず、
また必要魔適を無視して使用できるものとする。
このスキルを持つ者は感覚が鋭敏となり、
人間では気付かないような事にも気付きやすくなるだろう。
また、逃走を自動成功させる。(GM判断)
Aこちらを使用すると、【???】の限定スキルは消失し使用不可となる。
【情報は開示されていない。】
(D裏ページを除いた)猫の情報を全て手に入れてしまった場合、【???】が変化し内容が開示される
→限定スキル【グリマルキン】
このスキルは猫の形をしたもののみ装着できる。
また、スキル区分での優先順位はトップとする。
@嗅ぎ分け、天啓、精神対話を自動取得する。
この精神対話は魔法スキルとして扱われず、
また必要魔適を無視して使用できるものとする。
このスキルを持つ者は感覚が鋭敏となり、
人間では気付かないような事にも気付きやすくなるだろう。
また、逃走を自動成功させる。(GM判断)
Aこちらを使用すると、【グリマルキン】の限定スキルは消失し使用不可となる。
セッションに一度だけ、己の命と引き換えに何かを『救う』事ができる。
これを使用した場合、その戦闘に参加したエネミー、またはフィールド内のエネミーを全て道連れにする副効果を持つ。
また死亡打ち消しのスキルやアイテム、また復活のスキルやアイテムを持っていたとしても
このスキルによる「己の死」が覆る事はない。
@〜Eまで用意されており、(D裏ページを除いて)全て取得するとDルートに向かう事が不可能となる。
少々詳しく書いてあるので、シナリオを回す際は一読をしておいてください。
(最初から持っており、時折リンリンと鳴る。イベントで自動解放される。また、NPCには読むことができない。)
【鈴】
最初から首に付けている鈴を調べると、不思議な文字で文が書いてある
探索者の全く知らない文字の筈なのだが、何故か読む事ができる。
『彼を守れ』
(書物庫。本棚にあり、表紙が分厚いので猫には読めない。)
【猫の世界】ファンシーな猫の装丁をしている。
(抜粋) グリマルキンに関しては猫の女王や魔女が変身したもの、また魔術師の使い魔など諸説あるが、ここでは魔術師の使い魔である彼らについて記述する。
グリマルキンは魔術を扱う者たちの使い魔であり、猫の使い魔は全てそう呼ばれる。
そう呼ばれない猫の使い魔は、恐らく猫でない何かである。
(書物庫。机の上に広げてあり、猫にも読める。他のページは何故か全てくっ付いてしまっている。また、NPCには読むことができない。)
【絵本:闇よりの獣達】
まじゅつしは ときどき、めいそう をして どうぶつの め を
かりることが あります。
そういった どうぶつを つかいま といい、
とくに ねこ は、つかいま に いいとされます。
かれらのすべてをしってはならない。
それはかれらになるとどうぎである。
すべてをりかいしてしまえば、もう逃げられない。
(客室のチェストの上にある)
【日めくりカレンダー】
[12月]
(子供と猫が戯れている写真があるが、虫に喰われておりぼろぼろになっている。少し不気味だ)
猫の目には世界が白黒に見えているんだそうです。
冬の空と、まっしろな雪を見ていると
今はぼくも、タマと同じ目なのかな?
と思えて、ちょっと嬉しくなるのです。
→(この情報を開示した際、探索者の視界が全てモノクロに染まる描写を挟むこと。
この状態は一瞬だけで、すぐ治るものとする。)
(客室のベッドの下にある。これは猫である探索者にしか気づく事ができない。また、NPCには読むことができない。)
【魔女と黒猫の13ヶ月】という本の切り抜きのようだ。
表のページには以下のように記されている
『おっちょこちょいな魔女のための項。
変化したはいいけど戻り方を忘れてしまった?
魔力の媒体を失くしてしまった?
おっちょこちょいな魔女にはよくある事です。
・まず第一に、自分の足跡を辿りましょう。目を凝らせば見えてくるはずです。
それを辿って戻った最初の場所には必ず「ゲート」があります。
あとは覚悟を決めてそこに飛び込むだけ。簡単でしょう?』
(裏のページを見る、または注視をするなどで裏のページが開示される。)
裏のページにはこう記されている
『・もし動物に変化し切ってしまい戻れなくなったら。
人型に戻りたい場合はまず箱と、銀のよく切れるものを用意しましょう。
銀のよく切れるもの、例えばナイフなどで「要らないもの」を削ぎ落とし、
「魔力を集中させたもの」と一緒に箱に仕舞いましょう。
(※箱の裏側には聖書のページを貼り付けておくこと。)
そうしたら自分が来た道へ、ゲートを真っ直ぐ潜るといつのまにか戻っているでしょう。
万が一「要らないもの」が誰かに盗まれてしまえば、その魔女は動物に戻り死んでしまうでしょう。』
(猫の情報@〜Dを手に入れれば廊下に出現する。これを読んだ時点で限定スキル【グリマルキン】が開示される。)
【日記風のエッセイ】
猫を飼っている家は往々にして人が死なない。
祖母が言うには「猫が家の人に感謝して、自分の命を分けてくれているのよ」という事らしい
猫も気に入った者のためには、多くある命の1つぐらいやってもいいかな
なんて思うのだろうか。
つるりとした触感の、白くて硬いなぞの箱。
その実態は、霊のようなものに対してとても強い電池である。
このシナリオでは「特殊ルート」へのキーとなっているが、
NPCしか使うことができない。
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
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・あなたは古びた階段を登っている。
それはどこまでもどこまでも高く続いているようで、
ともすれば永遠とこのまま登り続けるのかとも思ったが、
ある程度まで進むといつの間にやら、目の前に古びた薄暗い廊下が現れていた。
…なんだか、妙に目線が低い。
歩くたびにどこからかリン、リンという鈴のような音が聞こえる。
(ここで振り返った場合は、背後には古びた木製の階段がきちんとある事がわかる。
しかしそこまで長くはなく、階下も見える。)
→(探索者が下りようとした場合は【エネミー:子蜘蛛】を出現させ、
後述の扉に追い込むとよい。)
そこは長い廊下になっていて、左右均等に幾つも部屋があるようだ。
廊下の奥の方は暗闇が深く、どうなっているかは判らない。窓が閉まっているのだろうか?
一番近い部屋の扉が半開きになっている。
注視→廊下
妙に薄暗い廊下だ。左右に幾つかの扉が見える。
奥の方は暗闇が深いが……なんだか目が慣れてきたようで、扉が1枚あるのがわかる。
(幻視の場合は、「霊的な存在が一切、残滓すらも見当たらず、感じ取れない」情報を伝えてあげてください。)
聞き耳→どのエリアでも変わらない結果が出る
どこからかガサ、ガサと何かが這いずるような音が聞こえる。
(これを聞いた後、立ち止まっているようなら後述の遭遇ダイスを振ってもよい。
ただし出現数は一体)
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
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埃くさく、殺風景な部屋です。窓はありません。
中に入るとイベントが起こり、【NPC:飛ん母】と遭遇する事になります。
イベントは少々長く、また開示情報が多めなので
GMはPLにそう伝えておくとスムーズでしょう。
・NPC:飛ん母との遭遇
「……誰だ」
君が部屋を探索していると、突然部屋の入り口が開き、低い声が掛かる。
分厚そうなブーツにアーミーベストを着込んだ、黒髪に短髪の若い男だ。
大きなスコップを握り締め、こちらを懐中電灯で照らしている。
☆ここで初めて今の探索者の状態と、このシナリオだけの限定スキルが開示されます。
・探索者の状態
ここに来て初めての光に照らされあなたは気付く、
自分はいつの間にか猫の形になっていたようだ。
低い視界、四つ脚での歩行、毛に覆われた体…どうして今まで気が付かなかったのだろう?
気づいた瞬間、暗闇でも目が効くようになった気がした。
また爪が妙に鋭く、銀に光っている。
(このタイミングで爪には固定値が+1付く事を開示してください。
また、素手武器問わず攻撃、防御、
受け流し、武芸等のスキルが爪で使用できるものとします。)
・限定スキル取得
【???】(詳細は用語タブ参照)
→「猫の情報」(D裏を除く)を取り切ると内容が開示され、【グリマルキン】に変化する
君の姿を見た彼は奇妙そうに目を細めると、ハッと目を見開き……そのまま横に跳ぶ。
一瞬前まで彼が居た場所では、
赤い眼の大きな蜘蛛が床に爪を突き立てギシギシと鳴いていた。
その幼い子供ほどの大きさはある蜘蛛が君の方を向く、
悪意のようなものを、君は感じ取るかもしれない。
この時点で戦闘開始になります。
(※戦闘には【NPC:飛ん母】が加勢します。
1ラウンドの最後に不意打ちで、確実に仕留めてくれます。)
またこの戦闘に限りPCが回避に失敗した後でも【NPC:飛ん母】が庇うを使用します。
◆ステータス/動物(HP/50、攻撃/50、魔適/1、耐久/50、魔耐/50、敏捷/5)
(※この能力値は、動物である探索者を基準にした数値となります。
もしこのエネミーとの対面時に探索者が人型であれば、
ステータスの数値はもっと低い表記となっているでしょう。)
装着スキル
攻撃_素手/回避10/
相手に逃走された場合、追っては来ない。
-----------
戦闘が終わると、NPCは部屋の扉を閉めあなたに近寄って来ます。
「…どうして猫がこんな所に?おまえ、怪我はないか」
そう言って体を見、怪我があれば手当てしてくれるでしょう。
そうしてNPCがあなたに触れた瞬間、あなたの首元に下がった鈴がリンと鳴り
あなたとNPCの間には何故か精神対話が結ばれることとなります。
この精神対話は探索者に解除する事は出来ません。
→今回は特殊ルールが適用されます
この精神対話では言葉を送る事が出来ないが、代わりに想いや光景を送る事が出来る。
精神対話を結んだNPCはあなたの念に反応して、
猫のあなたが出来ないことを代わりにやってくれたり、
あなたの危機に駆け付けてくれたりするだろう。
不思議に思い鈴を見ると、以下の情報も手に入る。
→【鈴】
不思議な文字で文が書いてある。
自分の全く知らない文字の筈なのだが、何故か読む事ができた。
『彼を守れ』
-------------
NPCはあなたを見つめ、生真面目にも話しかけてくる。
ここは危険で、猫のあなたは1人でいればすぐにやられてしまうだろう事
自分はここに用事をしに来、ついでに自分の荷物を探しているのだという事
だから直ぐには出られないが、
それでもついて来るなら守ってやれるという事をあなたに伝えるでしょう。
「……猫相手に何を話しているんだろうな」そう言って、ため息も吐きます。
GMはここでなるべくNPCについて行くように勧めてあげてください。
この先NPCが居ない場合の探索は、
エリアが切り替わるタイミングで【エネミー:子蜘蛛】との遭遇ダイスを振ります。
探索者がエリアを隔てて離れているNPCに精神対話で助けを求める場合は、
必ず1ターンはかかります。
遭遇ダイス→s1d100<=50 失敗で遭遇
敵数ダイス→s1d3
となります。
このイベント終了の時点で行ける場所が開示されます。
移動する際は必ず廊下を通らなくてはなりません(廊下への移動もエリア移動に含まれます)
「最初の部屋」
「廊下」
「書斎」
「客室」
「一番奥の扉」
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
扉の鍵は壊れており、押せば開く。
長い間使われていないらしく、全体的に埃臭い。
大きな本棚や机があるが、本棚はほとんどカラになっている。
なお窓はない。
NPCの探し物はここには無いようだ。
[本棚に注視]
(本棚に入っている。分厚い本のため猫では読みにくい。)
【猫の世界】
ファンシーな猫の装丁をしているが、中身はボロボロで一部分しか読めない。
(抜粋) グリマルキンに関しては猫の女王や魔女が変身したもの、
また魔術師の使い魔など諸説あるが、ここでは魔術師の使い魔である彼らについて記述する。
グリマルキンは魔術を扱う者たちの使い魔であり、猫の使い魔は全てそう呼ばれる。
そう呼ばれない猫の使い魔は、恐らく猫でない何かである。
[机に注視]
(机の上にある。猫でも読める)
【絵本:闇よりの獣達】
まじゅつしは ときどき、めいそう をして どうぶつの め を
かりることが あります。
そういった どうぶつを つかいま といい、
とくに ねこ は、つかいま に いいとされます。
かれらのすべてをしってはならない。
それはかれらになるとどうぎである。
すべてをりかいしてしまえば、もう逃げられない。
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
扉の鍵は壊れており、押せば開く。
埃を被ったベッドにチェスト、随分と長い間開けられていないようなクローゼット、
そして壁ぎわには妙に大きな箱がある。
なお窓はない。NPCの探し物はここには無いようだ。
クローゼットはとても埃っぽいだけで特に何もない。
[箱に注視]
一見わからないような掠れた文字で
『いらないものは しまう
とられないように しまう』
と書かれている謎の箱。
肉球の模様がついており、鍵が掛かっている。
箱は地面にボルトで固定されており外す事はできない。
・幻視の場合は最後に「なんだか危ない気がする
(怪しい魔術が使われている気がする)」と付け加えてよい。
・【グリマルキン】を解放したあとの幻視では、上記の幻視情報は付け加えられない。
→(また、猫の情報D『魔女と黒猫の13ヶ月(裏ページ)』を読んだ後であれば
この箱に不思議な紋様が描かれている事に気付いてよいし、
探索者がずっと気が付かないようであれば天啓を勧めてもよい)
また肝心の鍵は、箱の下の隙間に入っている。これは探索者にしか気づく事はできない。
※ただし鍵は使用するとその場で壊れる。
箱を開ける
(※鍵を開けた後にNPCがこの箱に触れると弾かれダメージを受けるので探索者が開ける事。)
→幸い猫でも簡単に開けられる作りになっているようだ。
箱の中は五つに仕切られており、
探索者は何かを入れるためのものかもしれないな、と感じるだろう。
なおこの箱は、『探索者がNPCと一緒ではない場合』に触れた場合、
肉球の部分が光り、鍵がなくともすんなりと開く。(もしNPCと合流すれば閉まる)
[チェストの上に注視]
【日めくりカレンダー】
[12月]
(子供と猫が戯れている写真があるが、
虫に喰われておりぼろぼろになっている。少し不気味だ)
猫の目には世界が白黒に見えているんだそうです。
冬の空と、まっしろな雪を見ていると
今はぼくも、タマと同じ目なのかな?
と思えて、ちょっと嬉しくなるのです。
→(この情報を開示した際、探索者の視界が全てモノクロに染まる描写を挟むこと。
この状態は一瞬だけで、すぐ治るものとする。)
[ベッドの下に注視]※猫である探索者にしか気付けない
【魔女と黒猫の13ヶ月】
という本の切り抜きのようだ。
表のページには以下のように記されている
『おっちょこちょいな魔女のための項。
変化したはいいけど戻り方を忘れてしまった?
魔力の媒体を失くしてしまった?
おっちょこちょいな魔女にはよくある事です。
・まず第一に、自分の足跡を辿りましょう。目を凝らせば見えてくるはずです。
それを辿って戻った最初の場所には必ず「ゲート」があります。
あとは覚悟を決めてそこに飛び込むだけ。簡単でしょう?』
(裏のページを見る、または注視をするなどで裏のページが開示される。)
裏のページにはこう記されている
『・もし動物に変化し切ってしまい戻れなくなったら。
人型に戻りたい場合はまず箱と、銀のよく切れるものを用意しましょう。
銀のよく切れるもの、例えばナイフなどで「要らないもの」を削ぎ落とし、
「魔力を集中させたもの」と一緒に箱に仕舞いましょう。
(※箱の裏側には聖書のページを貼り付けておくこと。)
そうしたら自分が来た道へ、ゲートを真っ直ぐ潜るといつのまにか戻っているでしょう。
万が一「要らないもの」が誰かに盗まれてしまえば、
その魔女は動物に戻り死んでしまうでしょう。』
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
左右均等に幾つも部屋がある暗い廊下だ。奥の突き当たりにもひとつ扉がある。
部屋の扉はどこも閉まっており、見た感じでは入れそうな場所はない。
1、最初の来訪時の場合
→最初の部屋に入る前ならば、最初の部屋の扉が半開きになっている。
→他のどの扉に触れても開く気配はない。
2、【猫の情報】を@〜Dまで開示している場合(※Dの裏ページは条件に含まない)
→猫の情報Eを発見できる
→・先ほど見たときは何もなかったはずの場所にひとつ、ポツンと小さなものが落ちている。
小さめの本で、日記風のエッセイのようだ。
【日記風のエッセイ】
猫を飼っている家は往々にして人が死なない。
祖母が言うには「猫が家の人に感謝して、自分の命を分けてくれているのよ」という事らしい
猫も気に入った者のためには、多くある命の1つぐらいやってもいいかな、
なんて思うのだろうか。
→この情報の開示後には必ず限定スキル【???】が、
限定スキル【グリマルキン】に変化するイベントが発動する。
その場合、探索者はDルート(階段をそのまま降りるルート)に進むことが不可能になるので注意されたし。
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
・イベントが起こります。
一番奥の扉は妙に固く閉ざされている。
獣の直感なのか、なんなのか。
探索者はこの奥に足を踏み入れてはいけない、
もし踏み入れてしまった場合は、とても危険な目に遭うだろう。
という事を感じ取ります。
他の場所を探索していない場合、
扉の立て付けが悪いのもありNPCは無理に開けようとはしません。
他の場所を探索し終えてしまった場合はNPCが扉を開けて中に入ろうとするので、
探索者はこれを止めてもいいし、ともに進んでもよいです。心残りのないようにしましょう。
(説得やアイドルなどで止められます。
「探索(任務)を諦めさせ、一旦帰らせる」場合は
1d100<=(成功値-40)からロールに応じてボーナスを。
「この場所から一旦離れさせる」など他の場合は
取得スキルそのままの数値からロールに応じてボーナスを与えてあげてください。)
中に入ると、そこはシン…とした狭い部屋でした。
他の部屋と違わず窓はありません。
NPCが懐中電灯を向けると、その奥には何らかの荷物と…
…白い箱のようなものが幾つも口から零れているリュックサックがありました。
NPCはあれこそが自分の探していたものだと、
そう言いますね。
しかし探索者にとってこの部屋は随分と恐ろしく、
また一歩も動けないほどに重苦しい空気の漂う場所です。
何故かはわかりませんが、あなたの中の何かが、ひどく警鐘を鳴らしています。
もし幻視をすれば、
……その部屋にはおぞましいほどの怨念を湛えた何かが、
所狭しと集まっているのが理解できるでしょう。
NPCの体は唐突に、まるで見えない腕に床に叩きつけられたかのように倒れ、床で跳ねます。
「、かは…ッ?!」
そう息を吐いて体を丸めるNPCに、覆いかぶさるようにして“それ”は現れました。
怨念を恐ろしいほどに煮詰めて湛えた死神のような“それ”、いいえ、“それら”。
あなたにはわかります。あれは幾つも幾つもの命と怨念を取り込んで成長したものであると。
普段のあなただったらどうにかなったかも、もしくはならなかったかもしれませんが、
今、猫であるあなたに戦って倒せる相手では到底ないと。
「ッ、来るな!!」
押さえつけられている彼にもそれが解ったのでしょう。
身動きが取れないながらも、あなたに逃げるように伝えてきます。
GMはここでPLにどうするか訊ねてあげてください。
想定されている選択肢は5つですが、
違う選択肢であっても柔軟に受け入れてあげてください。
1、【グリマルキン】を使用して彼を救うこと。(→Aルート)
2、「閃光」を使用して逃げること。閃光はエネミーに確定で一瞬隙を作ることができます。
3、彼を見捨てて逃げること。
PLが判断に迷っている場合、逃げれば追ってこないことを伝えてあげてもよいでしょう。
4、一度退避した後に戻ってきて【グリマルキン】を使用すること。
(この場合も息を吹き返し、救助できます。→Aルート)
5、荷物をNPCに届けることを選んだ場合。
このばあいは、「特殊ルート」に分岐します。選んだ時点で特殊判定が発生するので、
上記の【1、シナリオクリア条件】の【特殊ルート】の項にて保管してください。
特殊スキルを開示していない場合は上記の 2か4か5 でないと囚われたNPCは助けられませんが
固有スキルや事前に許可したアイテム、またはロールなどでエネミーをどうにかできた場合は
Aルート、特殊ルート以外でのクリアが可能となります。
想定にはないルートですが、そうしてクリアした場合も
選んだ結末と同じ報酬を与えてあげてください。
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☆クリア報酬
・ステータス+5 or SP50
・自身が「前世で猫だった時」の記憶。または、その「偽り」の記憶。
☆アイテム報酬
Aルート
時計の形の、小さなオルゴール。
いのちのおと
小さく消えてゆくいのちのおと
ぼろぼろと削れ割れてゆくいのちのおと
おつかれさま
・対価
任務を完遂したあなたへのお礼
これを事前に聴いておいた場合、己の
「書物効果の枠・回数に限りあるもの1つの使用回数・感情スキルを向ける枠」
を、総じて+1することができる。
Bルート
あなたにぴったりの首輪に付いた鈴。
リン、リンとしっかりとした音で鳴る、大人しい音。
どこか暖かくも感じる。
きみの亡くしたぼくの一部
@にくきゅー
てちてちと可愛く鳴るにくきゅう
にくきゅうがあるのできみはにんげんではない
という事で、猫に変化できるスキルである。
(GM判断で制限)
Aねこ
上記に付随して、猫になった際の探索者は
跳躍/嗅ぎ分け/聞き耳 のスキルを自動取得できる。
また、天啓に+10の成功値ボーナスが発生する。
また、この状態では言葉を発することができない。
話術系スキルを使用する際は、
精神対話や技術_アイドルなどの適切な技能、またはロールのもと、
成功値に-20をかけて使用する。
Cルート
かいがいしいあなたへ
そして、たくさんたくさんがんばったあなたへ
・ひなたのコップ
今まで受けたダメージを、2ターン(または分、時間)だけどこかにやってしまうもの。
その後新しく受けたダメージも同じようにどこかへ行ってしまうが、
2ターンを過ぎると、それは一気に身に戻ってくる。
ダメージをどこかにやってしまっているときは、
そのダメージを治療することはできない。
Dルート
所持品枠に入れている時だけ喉に浮上する、小さな刺青。
まるで蝕むように黒い蔦が気管に伸びるデザインをしている。
くらいくらい夢の底
意識の海の底
・「息」はいらない
あなたはこれを身につけている限り、大気を必要としない。
あなたの呼吸音はなににも悟られず
また真空の中や水の中でさえ
空気による制限など、きみを害するものは掛からないだろう。
また、刺青の効果を一時的に他人に写すことも可能。
こちらの戦闘での使用は1セッションにつき2回だけとなる。
有効時間は発動から1d3ターン。
(GM判断で制限)
特殊ルート
小さな白い立方体
耳を澄ませば謎の稼働音がする。
命の箱
命の鳥箱
・いきたくない
1セッションにつき1回、任意で発動。
死亡時に宣言することで、「HP0以下の状態でも動き続ける」ことが出来る。
この状態のままだとロストはしないが
その体に1でもダメージが通れば、きちんと死体に為ってしまう。
この状態には「生」がないため
ヒーリングなどを除いた「魂や生物に適応される」効果は無効となる。
このスキルは自身のHPを1以上にした時点で解除となる。
またこのアイテムを媒介にして物理魔法問わず攻撃する際
対霊においては+10、または+2d10のダメージが乗る。
他に、弱霊(ネームドにもエネミーにもならないもの)相手であれば強制的に吸収し、
電池的なエネルギーとして使用することも可能。
(GM判断で制限)
・「一番奥の扉」で彼をどうにか助け
かつ死なず彼と共に、五体満足で生還した者へ
希少報酬
略称は【ねこ本】
猫社会における女王「グリマルキン」の秘術と
魔術的な使い魔における「グリマルキン」「ケット・シー」の関連
それと簡単な猫魔術が纏められた一冊。
使い魔「グリマルキン」のスクロールでもある。
「グリマルキン」の召喚と従属の項
使用するたびに“SP”を30消費する。(セッション終了時に元に戻る)
SPに余りが無ければ、スキルを返却して戻ったSPを消費してもよい。
召喚獣に以下の術を使わせないのであれば、
SP5の消費で召喚して探索の補助など使い魔として使役してもよい。
所持スキルは 嗅ぎ分け/追跡/逃走(確定)/精神対話
『シュガー・キャットの唄』
3つのダミーを作成し、そのどれかに己を含めた指定のものを隠す。
(この際どこに隠すかは秘話でGMにまたはPL内で共有する、
もしくはシークレットダイスで決めておくこと。
攻撃された場合はダイスをそのまま開示すること。)
どれか一つに攻撃されるまでは中のもの(人物など)は身動きできない。
相手が正解すると中にあるものは回避不能のダメージを受けてしまうが、
(ただし見切りの場合は1d100<=50の確率で攻撃回避が可能)
相手がハズレを引き当てた場合は、ダミーは回避不能の不思議な煙を出し
ランダムで異常を相手に付与する。以下のchoiceがその内容となる。
また状態異常の継続ターンは一律1d3+1とする。
choice[猛毒(毎T5ダメ),麻痺,混乱,暗闇,火傷,暴走,10ダメージ(貫通)]
▼アイテムURLメモ
「いのちのおと」 http://nanos.jp/yowa333/page/177/
「なくしたなくしもの」 http://nanos.jp/yowa333/page/178/
「かいがいしい」 http://nanos.jp/yowa333/page/179/
「しらずしらずのいきしらず」 http://nanos.jp/yowa333/page/180/
「わすれもの」 http://nanos.jp/yowa333/page/181/
「猫の女王と猫魔術」 http://nanos.jp/yowa333/page/182/
「流星のバッヂ・ねこ」 http://nanos.jp/yowa333/page/183/
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