おうのかみ
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陣営:制限なし
推奨人数:1人
推奨スキル:基本的な探索系スキル、親切心
時間:3〜4時間程度
GMボーナス:ステータス成長5pt or スキルポイント50pt
ダンジョン「白西の森」専用シナリオです。
探索(会話)がメインのシナリオです。
クリア失敗は基本無いものとして扱います。
入り組んだ設定や、覆らない確定事項があります。
GMを希望される方はシナリオをよく読み込んでください。
◎制限時間はなし。
※シナリオに書かれていない情報については、GMの裁量にお任せいたします。
以下フレーバー文となります。
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どうかおしえてください、こたえてください、かみさま。
どうしても、かなえたいねがいがあるんです。
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影の姿が見えなくなった頃、
扉からはかちり、と音がして、軽く押せば開くようになっています。
貴方が社から一歩足を踏み出した時、
その背を柔らかな光が包み込み、至極穏やかな眠りへと誘われます。
瞼が完全に閉ざされ、意識の糸がぷつりと切れてしまう最後の瞬間、
「 」
優しい声に紡がれたその言葉を聞くことでしょう。
・・・
・・
・
目を覚ますと、貴方は拠点外の森の中。
大きな木に寄りかかるように体を預け、
枝葉の作る柔らかな影に守られ眠っていたようです。
一体どこで何をしていたのか、記憶はありません。
その手に握られた黒水晶の出処さえ、貴方は分からないでしょう。
(探索者のRPを待ってあげてください)
どこかで結ばれた歪な絆は、形を変えても繋がっている。
「かみさま」…そう呼ばれた貴方が、その言葉に「応」と応えることがなくとも。
シナリオクリアです。
影の姿が見えなくなった頃、
扉からはかちり、と音がして、軽く押せば開くようになっています。
貴方が社から一歩足を踏み出した時、
その背を冷ややかな光が包み込み、至極寂しい眠りへと誘われます。
瞼が完全に閉ざされ、意識の糸がぷつりと切れてしまう最後の瞬間、
「 」
悲しい声に紡がれたその言葉を聞くことでしょう。
・・・
・・
・
目を覚ますと、貴方は拠点外の森の中。
大きな木に寄りかかるように体を預け、
枝葉の作る柔らかな影の中、眠っていたようです。
一体どこで何をしていたのか、記憶はありません。
その手に握られ砕けている黒水晶の出処さえ、貴方は分からないでしょう。
(探索者のRPを待ってあげてください)
どこかで結ばれた歪な絆は、形を無くして途切れた。
「かみさま」…そう呼ばれた貴方が、その言葉に「応」と応えたとしても。
シナリオクリアです。
影の姿が見えなくなった頃、
扉からはかちり、と音がして、軽く押せば開くようになっています。
貴方が社から一歩足を踏み出した時、
その背を冷ややかな光が包み込み、至極恐ろしい眠りへと誘われます。
瞼が完全に閉ざされ、意識の糸がぷつりと切れてしまう最後の瞬間、
「 」
悲しい声に紡がれたその言葉を聞くことでしょう。
・・・
・・
・
目を覚ますと、貴方は拠点外の森の中。
大きな木に寄りかかるように体を預け、
枝葉の作る柔らかな影の下、眠っていたようです。
一体どこで何をしていたのか、記憶はありません。
(探索者のRPを待ってあげてください)
どこかで結ばれようとした歪な絆は、形を成さずに消えた。
シナリオクリアです。
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時代は現代ですが、超がつく程の田舎です。
電車は二、三時間に一本、一両電車が来れば良い。
車よりバス、バイクよりも自転車。もういっそ、走った方がどこにでも行ける。
季節は春から夏へと変わる頃。少しずつ夜も暖かくなり、
朝、昼となれば日が照って暑い程です。
とある町から少し外れた山中にある社に住んでいる神様。
このシナリオ中では貴方がそう呼ばれることになりますが、実際は本物の神様がいます。
「おうのかみ」と呼ばれている、人々の願いを聞き、
それが叶うように助言という形で応える役割を持つ神様です。
「応える神」「応の神」「おうのかみ」
しかし神様は、信仰者の減少により、力を失いつつあります。
願いを聞く力も、声を出す力も今はありません。
それでもまだ、僅かではあれど、信じて頼ってくれている人がいる。
もしかしたらそれは、人ではないかもしれないけれど。
神様が住んでいる社のある山に一番近い町です。
ながーい、ながーい階段を下りて、三時間程走ればたどり着く。
人に混じって、「あやかし」と呼ばれる人ならざるものも一緒に存在しています。
人ならざる存在。
それは狐だったり狸だったり、名状し難き何かであったり。
その存在の明確な正体は不明なものが多く、様々です。
多くはこっそりと山の中や、ひと目につかない、目立たない所で暮らしていますが、
人に化けて、町の人間と一緒に暮らしているものもいます。
町に行く、町で暮らすあやかしは、人間に自分の正体を知られてはいけません。
うまく人に化けて社会勉強をしたり、遊んだり、
誰かへ恩返しをしに行ったり、ただ、会いたいだけだったり。
夜分遅くにかみさまに頼ってきた、泥のあやかし。名前はありません。
真っ黒な姿で、影のようなものに見えます。
普段は東の森に住んでおり、人間との関わりを持ったことが無かった子です。
悪いあやかしに追いかけられていた所を一人の人間に助けてもらい、
更には邪気を祓う力を持った石を貰った、その恩を返したいと思っています。
けれども、人間と関わりを持つことなく生きていたせいで、人というものがわからず、
「人間」に化けることが出来ない。
そこで、風の噂で聞いたかみさまの元へ助けを求めに来た。
山や森に住む動物のことや、石をくれたその「手」「足元」に関しては少しだけ記憶がある。
黒い影の恩人となった人間。歳は13程の少女。当時は白いワンピースに、サンダル姿でした。
あやかしものを祓うことの出来る力を持ち、清らかな気を纏っています。
邪気を祓う黒水晶が三つついたネックレスをしていましたが、
その二つを黒い影と出会った時にあげています。
助けた理由は、弱い者いじめを許さない正義感もありましたが、
影が退治すべき悪いものではなく、
いつか何らかの形で人に寄り添っていけるものと判断したからです。
………
……
…
エンディングB、Cでは、人のそれを持たずして町を訪れた影を退治します。
最初は何ものか分からない。分からないけれど、日中に現れたあやかしを祓ってしまう。
…けれど、乾涸びた体が砂になり、風に吹かれ消え行くその時に落ちて割れたのは、
確かに自分が助けたあやかしにあげた黒水晶であることに彼女は気付いてしまうでしょう。
もう、どうしようもないことだけれど。
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拠点外の森の中を散歩中、探索者はお社を発見する。
小さなものではなく、建物として大きなもの。
人が入れる程の大きさを持つ社へ、一歩足を踏み入れれば、
意識は薄れて、眠りの中…。
「かみさま、かみさま」と呼ぶ幼い声に目を覚まし、
返事をした瞬間、探索者は「かみさま」になり、
助けて欲しいと訪れた、人ならざるものに「人間」とはどんなものなのかを
教えることになる。
あやかしは「人間の形」と、「人間の心」
その二つを説いた言葉を取り入れ人に化けて、
人間の恩人に、お礼をしに行きたいと言う。
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天気の良いある日のこと。
外によく出るのならば、見慣れた風景。
あまり出ることのない人ならば、新鮮な風景。
貴方は拠点外の森の中を歩いています。
◎skill情報--------
・注視(周囲)
季節を感じさせない森の中は、いつもと変わらない様子……、と。
ふと、貴方は視界の隅に、見覚えのない建築物を捉えます。
古く寂れた、然程大きくはない…社のようです。
・注視(社)
木造建築の社。大きく立派なものではなく、小屋程の大きさしかありません。
格子模様の木扉が開いており、中を晒している。
部屋の奥には棚があり、棚の上で何かが倒れているように見えますが、
外からでは遠くてよく見えません。
一歩、中へ足を踏み入れると、貴方の意識は揺らぎながら薄れていき……
…不安と哀しみが滲んだ声を聞き、意識が途切れます。
・・・
・・
・
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「かみさまー!」
元気よく高らかな子供の声に、貴方の意識は浮上します。
体を起こせば、先程立ち入った社の中だということに気付くでしょう。
◎skill情報--------
・注視(幻視)→周囲
埃の積もった床。朽ちた木壁と床。少々狭い、三畳程の広さの部屋。
入り口と対面する形で部屋の奥にある棚には、小さな木像が倒れている。
格子状にデザインされた両開きの木扉は現在閉まっており、
向こう側に、夜の風景と何かの黒い影が見えます。
・注視→木像
真っ白な木で作られた、人の形をしている像。
高さは25cmくらい。左右の手腕の本数は合わせて200程あるように見え、
左の掌には耳、右の掌には口がついている。
埃を被った小さな像ではありますが、
その存在はどこか、それ以上のもののように感じられます。
(幻視をした場合)
→酷く弱々しい光を放っている。
(木像の埃をはらい、綺麗にして立たせてあげた後にエンド条件を満たすと、
追加報酬があります。※持ち帰ってはいけませんよ。)
・注視(幻視)→扉の外
左右を木々に囲まれた、石造りの道がまっすぐと伸びています。
奥には石の鳥居があり、鳥居の向こうは階段になっているのか道は消えている。
木々の間には、まだ眠っている花の蕾が見えます。
(影に聞けば、花の蕾は夜明けと共に開くことがわかります。
それを持っていけば良いと教えてあげても良いでしょう)
・注視(幻視)→黒い影
扉の外にいる黒い影は、大きなお饅頭のような形をしています。
よく見れば、影のように黒いもの、だということが分かるでしょう。
それは動く度にふるふると揺らいでいるようにも見えます。
間違いなく、「人」ではない。
・聞き耳→周囲
社の中は静かですが、外からは木々のざわめきや、鳥の鳴き声。
扉の方からはまた、
「かみさまー!かみさまー!」
という、幼い声が聞こえてきます。
この幼い声は、探索者が返事をするまでかみさまかみさまと呼び続けます。
施錠されているわけでもないのに、扉は決して開きません。びくともしません。
壁や床の一部を壊そうとしても、火を放ったとしても破壊することは出来ません。
どうやら向こう側からこちらは見えない様子。
届くのは声のみで、隙間から手を伸ばそうとしても透明な壁に拒まれたように届きません。
かみさまと呼ばれ、返事をした瞬間、
おめでとうございます。貴方がかみさまです。
※探索者が数度に渡る呼びかけに、断固として応じないという選択をしたのなら、
影はしょんぼりとした様子で去っていくでしょう。
エンディングCへ向かってあげてください。
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扉の外にいる影は、返事がくれば嬉しそうに跳ねるでしょう。
びちゃ、びちゃ。と、泥を叩きつけたような音がします。
「やぶんおそくに、もうしわけございません、かみさま!」
少しであれば、影から情報を聞き出すことも出来るでしょう。
・ここはどこ?わたしは誰?
「なにをおっしゃいますか、かみさま!」
「ここは、あなたさまのおやしろでございますよ」
「ひゃくをきき、ひゃくをこたえる。
よいほうこうへと、みちびいてくださる、かみさまではないですか!」
・かみさまじゃない
「いいえ、いいえ、かみさまですよ」
「あなたさまは、こたえてくださったではないですか!」
・自分は「(探索者の名前)」だよ。
「な、なんと…かみさまが、よびなをおしえてくださるとは…」
「では、あなたさまのことは、(探索者の名前)さま、とおよびしますね」
・自分は人間だよ。
「!さすがかみさま!かみさまは、じぶんのねがいをわかっていたのですね!」
「そうなのです、にんげんにかんしての、おねがいがあるのです!」
・君は誰?
「じぶんは、ひがしのやまにすむものです」
「かぜのうわさに、あなたさまをきき、かけつけたしょぞんでございます」
影には"名前"がありません。
名前を持つ程、強い存在ではないからです(存在の強さ的な意味です)
名前は?と訊かれると、
「なまえ…もうしわけございません、
そのようなじょうとうなものは、もちあわせておりません…」と言います。
もしも探索者が「名前を考えてあげる」「つけてあげる」という旨を伝えたならば、
酷く驚き、ぶええええぇとふるふる震えるでしょう。
「か、かかか、かみさまが、じぶんに、なまえを…なまえを!?」
「お、お、おおお、そ、そんな!おそれおおい!!」
「しし…しかしこれほど、めいよなことがあっても、よいのでしょうか…!!」
※注意してください。
影は「名前を考えてあげる」「その名前をあげる」という旨を伝えなければ、
例え愛称をつけられたとしても、それを「名前」と認識しません。
それが名前として与えられたものでなければ、
影の存在はこれまでと同じ、多数ある泥のあやかしの中の一つに過ぎません。
(〜と名乗ると良いよ、とだけ言われても、
「かみさまがよんでくださっていたそれを、じぶんがつかうなど、おそれおおい!!」と
震えます。ぷるぷる)
これどうなの?となった時は、シナリオ製作者に相談か、
GM判断にてよろしくお願いいたします。
もしも名前を「与えた」ならば、影は長い生涯を尽くして
かみさまに与えられた名前に相応しいものになるよう誓うでしょう。
◎skill情報--------
・精神分析
影は非常に純粋そうな、まるで何も知らない子供のようです。
悪意ある嘘や、含みのあるものなどは感じられません。
「おねがいです、おねがいですかみさま」
「おねがいをしにきたのです、かみさま」
「おしえてください、かみさま」
探索者が聞く耳を持たずとも、影は言葉をつらつら並べていきます。
「じぶんはにんげんに、おんができました」
「いじめられていたところを、たすけてもらったのです」
「そして、そして、きれいないしを、もらったのです」
「みっつあったのに!ふたつも!ふたつもくれたのです!」
やや興奮気味に語り、その体を揺らし蠢かし、
真っ黒な水晶のようなものをほら!これ!と見せつけてきます。ちょっと勢いがこわい。
そうして、ふと落ち着くと、ぽつりと、「おれいをしにいきたいのです」と零します。
「おれいを、いうまえにかえってしまって、」
「なにも、なにもいえてない、してあげられてないのです」
「でも、どうしても、にんげんがわからず、うまくばけることができません」
「ひとのすむ、まちにいくことができません」
「かみさま、かみさま、どうかおしえてください」
「にんげんとは、どのようなものなのですか?」
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「たとえば、そう、かたち、とか!」
外にいる影は化けるために、「人間」が知りたいようです。
探索者の知る、もしくは自分自身の思う「人間」というものを説明してあげてください。
まずは影が言うように「形」から入ると良いでしょう。
何かの形を元として、そこから作り変えていく方法をとっても構いません。(例:猿)
頭があり、頭には顔というものがついている。目があって、鼻があって、口がある。
胴体があり、腕が左右に二本あって、足が二本生えている。
髪があるなら、色だったり、長さだったり。そういうものを教えてあげてください。
貴方の姿でも良いし、貴方の大切な人の姿でも良いです。
全く知らない誰かの姿でも構いません。
探索者がそれらを教えることを渋ったり、故意に話を逸して
時間を掛けたりするのなら、影はしきりに空を仰いでそわそわし始めるでしょう。
影には時間が限られています。
そしてもしも、応える気がないという旨を探索者が伝えたのなら、
影は少ししょんぼりとしつつも、それが神様の言葉ならば、と従います。
それでも一度は応えてくれたというお礼に、黒水晶を捧げて、
エンディングBへ向かってあげてください。
途中で応えることを辞めたとしても、
「かみさまは、じぶんでこたえをさがせとのこたえを、くださったのですね!」と
明るく振る舞って、お礼に黒水晶を捧げて去っていきます。
エンディングBへ向かってあげてください。
影には、自分で「答え」にたどり着く力がありません。
※形に関して、
容姿の詳細を丁寧に説明してあげたり、
「落ち着いて、しっかりと頭の中にイメージを浮かべて」等といったアドバイス等の
言葉をかけてやると、影は素直にそれらを
かみさまの言葉として、有り難いものとして真っ直ぐに受け取ります。
人に化ける判定に+補正を与えてあげてください。
もしも、影が出会った人間の姿を取って、と探索者が言ったなら、
影は少し悩むようにうんうん唸った後に、
「じつは、よく、おぼえていないのです」と言います。
(GM判断で、これなら少しは見えただろというものがあれば、
天啓成功で人間の"足元"に関して少しだけ思い出すことが出来るでしょう)
「でも、あえば、わかるのです」
「あのにんげんは、とても、きれいなにんげんでしたから」
(ここで言う「きれい」は、容姿ではなく、纏う空気のことです)
探索者の説明通りに、影はそのお饅頭のような形をぐにぐにぐにゃぐにゃと変えていきます。
そして、「ぬーん!」と唸ったと思えば、
ぽふんっと白い煙を発しながら変化するでしょう。(ダイスはGMが振ってください)
最初の成功値を30として、GMは探索者の説明の丁寧さで期待値を+してあげてください。
上限は80や90程、説明の仕方に応じてGMが判断してください。
成功すれば、探索者の言う通りの姿に化けることが出来るでしょう。
失敗すると、顔が福笑いのようにぐちゃぐちゃになっていたり、腕が頭についていたりと、
へんてこな姿になってしまいます。
また少しずつ、そこはこうだよ、と教えてあげてください。
ここで探索者が、人間から程遠い姿を影に吹き込んだ時も、
そのように化けることが出来たかどうかの判定ということで、ダイスを振ってください。
もしも変身ダイスをふった後で「やり直したい」という場合は、
一度のみ、説明のし直しをさせてあげてください。
二度目はありません。時間が無いと、影が焦り始めるでしょう。
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「形」が出来れば、黒い影はお饅頭の影ではなく、
探索者の教えた姿になっているでしょう。(ここでは変わらず、影と表記します)
「かたちは、できましたでしょうか!」
「つぎは、…にんげんの、こころをおしえてほしいのです」
「にんげんは、どのようなことをおもい、どのようなきもちで、いきているのでしょうか」
「じぶんは、あやかしものです」
「…にんげんのきもちは、わかりません」
影は、どうして人間が自分を助けてくれたのか、
邪気を祓う力を持った石を自分にくれたのかが分かりません。
「にんげんへのおれい……」
「にんげんは、どうしたら、よろこんでくれるのでしょう」
探索者の思う、人間の「心」を教えてあげて下さい。
自分が日々思っていることでも、誰かがそう言っていたこと、思っていたこと、
これから人間が必要な「心」でも構いません。
そうして、影の問い「どうしたら喜んでもらえるのか」を教えてあげてください。
この問いに正解と呼ばれるものはありません。
簡単に変えることの出来る姿形とは違い、基本的にはすぐ変えられないものでしょう。
けれども、ここで探索者の出した答えによって、影が影響を受けることは間違いありません。
優しさを説いたなら、優しくなるでしょう。
残酷さを説けば、恐ろしく思いながらもそれを思い留めるでしょう。
お礼をしに行きたい、恩を返したいという影の気持ちに付け足すものとして、
教えてあげてください。
教えてもらった心に対して、ぽつりぽつりと零すような言葉を呟き、
その心を持って、彼女に会いに行こうと、
「しかと、そのお言葉を刻みます。有難うございます!」と、
「心」のこもった返事をするでしょう。
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体を変えて、心を得て。
影はくるくるとその場で回転し、まるでおしゃれをした子供のように、
かみさまに新しい姿を見せるでしょう。
「どう、どうですか?どこから見ても、人間ですか?」
はしゃぐ影の背後では日が昇り、晴天を映す空がある。
随分と長い間、授業をしていたようです。
朝の訪れに気付いた影は、もう日の出ている時頃に町へ行っても良いのだと、
嬉しそうに言うでしょう。
「かみさま、かみさま」
「本当にありがとうございます」
「貴方様のお陰で、彼女にお礼を言いに行けるのです」
そして、かみさまへのお礼に、と。
一番の宝物のように見せつけていた黒水晶を取り出します。
「いただいたものを、お渡しする形になりますが…」
「彼女と、自分。そして、かみさまで1つずつと、思っていたのです」
「どうか、お納めくださいませ」
真っ白な葉っぱの上に黒水晶を一つ乗せて、
影は貴方が教えた人間の姿のまま、笑顔を浮かべます。
「此度はご教授、有難うございました!」
深々と頭を下げて、足早にその場を去っていくでしょう。
彼女に会いに行く為に。どの姿をとっても変わらない、その声でお礼を言う為に。
分岐条件:最後の影の姿が、一般的に人間と呼べるものであったか。
条件2 :最後の影の心が、何かに害を成さないものであったか。
上記二つのどちらにも否が無ければ、エンディングAへ。
上記二つのどちらかに否があれば、エンディングBへ。
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▽クリア報酬
スキルポイント50pt
・自身の「神」に関する記憶の一部
以下、Aエンド到達の探索者へ追加報酬。
・
邪気祓いの黒水晶
*木像の埃をはらい、綺麗にして立たせてあげた探索者へ追加報酬
・自身の「聞」または「言」に関する記憶の一部(要選択)
(例:自身がきいたもの、きけなかったもの、ききたかったもの…etc)
(例:自身がいったこと、いえなかったこと、いいたかったこと…etc)
*影に名前を「与えた」探索者へ追加報酬
・
泥人形「(探索者がつけた名前を入れてあげてください)」
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