花見る兎
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陣営:制限なし
推奨人数:1〜2人
推奨スキル:天啓、(PCの親切心)
非推奨スキル:戦闘系スキル
時間:2〜3時間程度
GMボーナス:ステータス上昇5pt or スキルポイント50pt(※3回まで受取可)
ダンジョン「春の彩り」専用のシナリオです。
探索のみで、戦闘はありません。
はるにゃはなみておどれやうたえ
※シナリオに書かれていない情報については、GMの裁量にお任せいたします。
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兎のお願い事を聞いてやり、兎の花見処で一緒に花見を楽しみましょう。
NPCに少しでも乱暴な行いをしたPCは一瞬でその場から消え、元の森の場所に戻されます。
其の場合は、クリア失敗です。
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兎の穴を転がり落ちた先にあった、言葉を使う動物達の世界。
兎の花見処は春になると美しい桜を眺めながら毎日どんちゃん騒ぎ。
飽きないように色んな酒を作っても作っても、直ぐに無くなってしまう程なのだとか。
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探索者は兎の穴に転がり落ちて、動物達がヒトのように言葉を使う世界へと迷い込む。
落ちた先は兎の縄張りのひとつ、「兎の花見処」。
年がら年中、花見騒ぎで楽しそうな兎共だ。
しかし、どうやら花見に使うお酒を切らしてしまったようで、
兎達は探索者にお願い事をしたいようだ。
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心地のいい青空が広がる下。
此処は春の森。木々の枝には色とりどりの花が揺れていて、
道なき道を進む足元を柔らかな草花がくすぐっている。
探索者は景色に目をとられながらも、森の先へと進んでいた事だろう。
そんな時、足元をふわふわとしたものが駆け抜けていく。
探索者は其れに足を掬われるかのようにふらりとバランスを崩して転んでしまうだろう。
直ぐ地面につく筈の背中は何に触れることもなく落ちていく。大きな穴だ。
遠ざかっていく青空と枝葉の下、
茶毛兎がきょとんとした顔で穴へ落ちていく探索者を見ていた。
⇒「4.ちょいとおまえさん!」へ
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探索者が次に眼を覚ませば、其処は満開の桜並木の下。
柔らかい芝生の上に寝転がっていた探索者の直ぐ傍、
小さな前足で探索者の体を揺らすように赤い法被を身に着けた沢山の茶毛兎が傍に居た。
「ちょいとちょいと、おまえさん!」「だいじょうぶかい?よったのかい?」
「こんなところではらだしてねていちゃあ、かぜをひいちまうよ!」
「どこからきたんだい?おまえさんもはなみにきたのかい?」
探索者が眼を覚ましたのに気付けば茶毛兎達は口々に喋りだす。
探索者が此処は何処かと聞かなくても、自分達から話し出す。
「ここは、うさぎのはなみどころ!」
「はるにゃはなみておどれやうたえ!」
「うさぎじゃなくてもさわがにゃそんそん!」
探索者が望もうが望まなかろうが、兎達は花見に混ぜようとお祭り騒ぎ。
しかし、そんな中準備を進めていた一羽の兎が声をあげる。
「えらいこっちゃ!」「こりゃあいちだいじだ!」
「すずめにきいた、きょうつくるさけのかくしあじをわすれちまったんだ!」
「つくるざいりょうももうなくなっちまったぞ!」
「そいつはえらいこっちゃ!」「えらいこっちゃ! えらいこっちゃ! 」
「おまえさん、てがあいてるんならちょいとすずめにきいてきてくれやしないかい?」
「ついでにみせでかくしあじをかってきてくれ!」
「おだいは"つけ"でたのむよ!」
探索者が承諾しようがしまいが、兎達は探索者に"おつかい"をお願いするだろう。
桜並木の先は一本の土道が続いている。
⇒「5.すずめのわかれみち」へ
◎skill情報--------
注視/幻視 ⇒「周囲」
短い芝生の原と、満開に花が開いた桜並木が続いている。
周囲には地面にグロッキー状態で転がっている多数の兎と、
法被を着た多数の兎が忙しなくぴょんぴょん走り回っている。
注視/幻視 ⇒「兎」
お祭りの時に着るような赤い法被を身に付けた茶毛の小さな兎だ。
ふわふわしている。器用にちょこまか動きよる。
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道の先へといけば、一本の大きなサクランボウの樹と三本の分かれ道に着くだろう。
サクランボウの樹の枝には一羽の雀が止まっている。
雀に兎からの"おつかい"の事を尋ねれば、
ちゅんちゅん鳴きながら、口伝の歌を教えてくれる。
※教える歌は下記の「一つだけ」です。全て開示しないようにご注意を。
※下記問題文は必ず「そのまま文をコピーして」共有メモにて開示してください。
また、GMもやっていない問題は中を見ない方が後々楽しめるかもしれません。
ちゅんちゅん りすはさっさかくだものあつめ
さがしているのはなんだろう?
さいしょにみつけたおいしい いちじく さがしているのはこれじゃない
つぎにみつけたおいしい らいち くだものだけどこれじゃない
どこにもみえないさがしもの ごそごそごそごそ さがしてる
うえからしたから あちこちさがして まっすぐいったらみつけたみつけた
さいごにみつけたちいさなくだもの あまくておいしいはるのくだもの
これがおさけのかくしあじ ちゅんちゅん
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行く必要がある店は「A/果物屋:ほおぶくろ」である。
ちゅんちゅん どらねこにゃーごはおさかなあつめ
さがしているのはなんだろう?
さがそうさがそうおさかなを どこならいるのかさがしてる
かわにはいない つめたいさわも おいけのなかにもみつからない
さがしたところももいちどさがし おもいついたらつぎのばしょ
さいごにみつけたおおきなおさかな りょうてでもってもおさまりきらない
これがおさけのかくしあじ ちゅんちゅん
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行く必要がある店は「B/魚屋:ねこのひげ」である。
ちゅんちゅん ぽんぽんたぬきはおやさいあつめ
さがしているのはなんだろう?
なまえをわすれたひみつのおやさい どのはたけならみつかるだろう
のをかけやまかけげんきにはしる みつからずともめげやしない
はなのはたけへたどりつき そうしてみつけた さがしもの
さいごにみつけたきれいなおやさい かれんなおはなもおいしいおやさい
これがおさけのかくしあじ ちゅんちゅん
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行く必要がある店は「C/野菜屋:はらだいこ」である。
其の歌は、特定の箇所の音のみ強調されて歌われていたような気がする。
※答えは問題文の中に隠されており、特定の条件を追えば見つけ出せます。
探索者が天啓に成功してヒントを望んだら与えてください。
(ヒント例:どの言葉の音(正解の文字の一番目等)が特に良く聞こえた、等)
おつかい先への店への道も雀が教えてくれる。
隠し味の口伝歌と、店への道を教えてしまえば、
雀はちゅんちゅん鳴きながら何処かへ飛び去っていってしまうだろう。
雀の口伝の歌によって行く必要のある店が変化するので、
一度来た事があるPLでも数回は楽しめるだろう。
セッション終了後に、どのアルファベットの問題を使用したのかPLに教えてあげて下さい。
真ん中の道⇒「A/果物屋:ほおぶくろ」
右の道⇒「B/魚屋:ねこのひげ」
左の道⇒「C/野菜屋:はらだいこ」
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大きな林檎の樹の虚に小さなカウンターが収められている果物屋のようだ。
店先には春に採れる様々な果物が並べられている。
店主は小さなシマリスのようで、
頬袋いっぱいに何かをつめてもごもごと喋りながら接客をしている。
「ほひゃくひゃみゃ、ひらっふあぁい!」
声をかけると、春に採れる果物であれば何でも買えるだろう。
少しであれば探索者がこっそりと自分の買い物をしてもバレないかもしれない。
隠し味の正解は「苺」であり、此れ以外の果物を買って行っても意味はない。
きちんと、兎に"ツケ"ることを忘れずに。
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大きな魚に噛り付いている猫型の看板が目立つ魚屋のようだ。
店先には春に採れる様々な魚が並べられている。
店主は大きなドラ猫のようで、
やけに眠そうにあくびをしながら寝癖のついたひげの手入れをしている。
「ふぁぁぁ、いらっしゃい…お客さん…」
声をかけると、春に採れる魚であれば何でも買えるだろう。
少しであれば探索者がこっそりと自分の買い物をしてもバレないかもしれない。
隠し味の正解は「カツオ」であり、此れ以外の魚を買って行っても意味はない。
きちんと、兎に"ツケ"ることを忘れずに。
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豊かな作物が実った広大な畑が広がっている、此処は野菜屋のようだ。
店先には春に採れる様々な野菜が並べられている。
店主は太った狸のようで、
大きくお腹を膨らませながら元気な声で客寄せをしている。
「いらっしゃい、いらっしゃい!お客さん!」
声をかけると、春に採れる野菜であれば何でも買えるだろう。
少しであれば探索者がこっそりと自分の買い物をしてもバレないかもしれない。
隠し味の正解は「菜の花」であり、此れ以外の野菜を買って行っても意味はない。
きちんと、兎に"ツケ"ることを忘れずに。
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「おけえりなさい!」「おけえりなさい!」
「かくしあじはかってこれただろうね?」
兎に正しい"隠し味"を渡せば、兎達は大喜びで御礼を言ってはしゃぎ踊る。
正しい"隠し味"を渡せなくとも、
しょんぼりと耳を下げるが、仕方ないと笑って御礼を言うだろう。
「じかんだ、はなみのじかんだ!」
「さぁさおどってうたえやさわげ!」
探索者が戻ってくれば、直ぐにでも花見のお祭り騒ぎが始まる。
地面に倒れこんでいた兎達も目を覚まし、其の輪へと加わっていくだろう。
探索者も其の輪に混ぜられ、飲み食い騒ぐ。
(この間のRPは自由、キリのいいところで切ってあげてください)
飲み食いし、騒ぎ疲れれば不意に眠気が襲ってくる。
最後に探索者が見たのは、視界に広がる美しい桜の花。
花は、ただひらひらと其の身を落としていた。
・・・
・・
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次に眼を覚ませば、其処は春の森の中だ。
今まで何をしていたのか、思い出は忘れ消えている。
ただ、其の耳には楽しい騒ぎ声の残響が響いていただろう。
セッションクリアです。
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▽クリア報酬
・ステータス上昇3pt or スキルポイント30pt
▼追加報酬:正しい"かくしあじ"を購入できたPCへ
・自身の「春」または「楽」に関する記憶の一部分(要選択)
・アイテム入手「春の彩り」
丁寧に編まれた持ち手のある小さな深緑色の草籠。
其の中には常に、まるで摘み立てのような春の花が溢れている。
籠からは微かにだが、甘い酒の香りがするかもしれない。
▽特殊入手
【春/「花見る兎」「春衣屋の仕立て屋見習い」】
【夏/「願いを叶える星の子の話」「夏蛍に灯り道」】
【秋/「注文の多いお客様」「秋色森の図書館より」】
【冬/「ゆきと道連れ」「白雪下のかくれんぼ」】
上記シナリオの「春」「夏」「秋」「冬」の内、
其々の季節のシナリオを1つずつクリアした探索者に限り、
アイテム「
四季の彩り」を入手出来ます。
既に入手した探索者であれば、下記リストからひとつ入手して構いません。
(※今回「四季の彩り」を初めて入手する探索者でも、入手後に選択可)
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星の呼び笛
・
青空流星ロケット
・
生まれた縁を大切に
・
渡り辿りし玉手箱
・
叡智の宝珠
・
開闢の宝珠
・
景色の衣替え
・
魂心の終着点
・
仮宿のすゝめ
・
私の記憶とあなたの夢
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